スキンケアアイテムやエステメニューなどでよく目にするピーリング。
ゴワつきやニキビ跡、シミといった肌トラブルに効果が期待できる人気の美容法です。
ただ「いろいろあるけどなにが違うの?」「そもそもピーリングってどんなもの?」という方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、意外と知らないピーリングのメカニズムと効果、種類を詳しく解説。
あわせてスクラブとの違いやピーリングの注意点も紹介しています。
肌悩みをマルチに解決したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
ピーリングとは?肌のターンオーバーを整える角質ケア
ピーリングとは、肌の古い角質を取り除くケアのこと。
肌に残った不要な固い角質をやわらかくすることで、脱皮のように剥がし落とす美容法です。
そもそも角質とは外的刺激から肌を守る、1番外側の皮ふ層のこと。
ターンオーバーによって古い角質が排出され、肌が健康に保たれています。
(参考:肌荒れの原因は「ターンオーバーの乱れ」かも!意味や周期、肌を整えるおすすめケアを解説)
ただ加齢やストレス、紫外線や乾燥などのダメージを強く受けると、排出されるはずの角質が蓄積。
その結果、肌が乾燥してゴワつきやシミ、ニキビ跡などの肌トラブルを起こしかねません。
つまり、古い角質を取り除いて、肌の状態を整えるサポートをするのがピーリングです。
ピーリングの効果はくすみ、シミ、小ジワ、毛穴、ニキビ跡の改善
ピーリングは、古い角質の蓄積による肌トラブルの改善に効果的といえます。
- ゴワつき、ガサつき
- 角質肥厚によるくすみ
- シミ、そばかす
- 乾燥による小ジワ
- 毛穴の角栓つまり、黒ずみ、ザラザラ
- ニキビ肌
- ニキビ跡などの色素沈着
特にピーリングは、角質の色素沈着が原因の薄いシミやニキビ跡に効果を実感しやすいです。
さらに小ジワやくすみ、ゴワつきといった、乾燥による肌トラブルにも効果があるといわれています。
肌のキメが整うので、スキンケアの浸透や化粧ノリがよくなるのもポイント。
毛穴を覆っている古い角質が剥がれることで、ニキビや角栓つまり、黒ずみの改善も期待できるでしょう。
「毎日スキンケアを丁寧にしても肌荒れする」という方はぜひ、取り入れてみてください。
スクラブ、ゴマージュとの違いは「配合成分」
よく似ているといわれるピーリングとスクラブ、ゴマージュは、配合成分によって分類されています。
種類 | 配合成分 |
ピーリング | 化学物質など |
スクラブ | ジェルに含まれる小さな粒子 (塩、砂糖、泥土、こんにゃく粒、ポリマーなど) |
ゴマージュ | 天然由来の小さな粒子 (ハーブの種を細かくしたパウダーなど) |
スクラブやゴマージュは、小さな粒子で肌の表面をこすることで古い角質や汚れを取り除く美容法。
ゴマージュには植物特有の皮脂吸収作用があり、スクラブに比べて粒子が小さいのが特徴です。
化学物質で古い角質や汚れを溶かすピーリングとは異なり、どちらも摩擦して物理的に落とす仕組み。
特に敏感肌や毛穴開きが気になる場合は、慎重に使用するべきでしょう。
一方で、クリニックで受けられるメディカルピーリングには肌に刺激の少ない施術もあります。
肌の状態を見ながら、ケアを使い分けるのがおすすめです。
【ピーリングの種類】自宅と皮ふ科の違い
ピーリングは、自宅でできるホームピーリングと医療機関で受けるメディカルピーリングに分けられます。
2つの主な違いは、ピーリング剤の種類や濃度です。
自宅(ホームピーリング) | 医療機関(メディカルピーリング) | |
特徴 | 手軽、安価に試せる自宅セルフケア | 高い効果が期待できる皮ふ科、クリニックケア |
種類 |
|
|
1回あたりの相場 | 1,000円〜3,000円程度 | 5,000円〜15,000円程度 |
向いている方 | 手軽に試してみたい方 | 高い効果を求める方 |
それぞれメリットやデメリットが異なるので、自分に合ったケアをチェックしてみましょう。
ホームピーリング:自宅で手軽にケアできる
自宅で取り組むホームピーリングは、リーズナブルで手軽に試せるのが最大の特徴です。
【メリット】
- 薬剤が比較的低価格
- 市販で購入できるので通院が不要
- 肌へのダメージが少ない
【デメリット】
- 即効性が期待できない
- 十分なピーリング効果が得られない可能性がある
- 肌に合わない可能性がある
セルフピーリング剤の中でも多く用いられているのは、AHA、BHAの2種類。
特にAHAはフルーツ酸と呼ばれ、比較的肌にやさしいピーリングとして多くの商品に使われています。
ただし、ホームピーリングは効果を実感するのに時間がかかるのがネック。
ピーリング成分の配合濃度が低い分、コツコツとケアする必要があるでしょう。
とはいえ、ホームピーリングは1,000円〜3,000円程度と比較的安価に始められます。
通院の必要もないため、通院時間や交通費の節約にもつながるはずです。
「いきなり高い治療費を払うのは不安」
「通院はめんどうなので自宅でやってみたい」
という方は、まずはホームピーリングでのセルフケアから試してみてください。
メディカルピーリング:高い効果が得られる
皮ふ科やクリニックで受けられるメディカルピーリングは、高い効果が得られるのがメリットです。
【メリット】
- 高い効果が期待できる
- 即効性が期待できる
- 施術の際に医師による診察を受けられる
【デメリット】
- 治療費がやや高い
- 通院する必要がある
- 治療後は皮むけやカサブタ、赤みなどの副作用がでる可能性がある
クリニックでの施術は、専門的なピーリング成分を使用できるのがポイント。
たとえばTCA(トリクロロ酢酸)は、医療機関のみで使えるピーリング剤です。
真皮まで作用するため、高い角質除去効果を期待できます。
市販品にも配合されるAHAやBHAも高い濃度で使用できるので、早い段階で効果を実感しやすいでしょう。
また、医師に肌の状態を診てもらえるので、安心して施術を受けられます。
ただし、治療費や通院の手間があるのがネック。
ピーリング剤の種類にもよるものの、早く効果を実感したい方は2週間おきに4〜5回程度通う必要があります。
(参考:ケミカルピーリングの最適な頻度は?? | 表参道美容皮膚科)
「専門的なケアで本気で肌トラブルを治したい」
「手軽さや副作用の少なさよりも、効果を重視したい」
という方は、皮ふ科やクリニックでのメディカルピーリングを検討してみてください。
ピーリングでシミやニキビ悪化?注意点とデメリット
美肌に効果的なピーリングですが、数日間はシミやニキビが悪化してみえる可能性があります。
古い角層に覆われて目立たなかったニキビの赤みが、ピーリングによりはっきりと見えるようになるのが原因です。
とはいえ、「曇っていたガラスをピカピカに磨くと見えやすくなる」のと同じ。
古い角質が排出されていくごとに、徐々に目立たなくなっていくので問題ありません。
ただし、以下のような場合はピーリングケアが向いていない可能性が高いです。
- 極度の敏感肌、乾燥肌
- 日焼けをしている方、日焼けする予定がある
- スクラブ洗顔、レーザー治療、脱毛などとの併用
- 施術部位にひどい肌荒れ、湿疹、アトピー、傷などがある
- 妊娠中、授乳中
- ケロイド体質、口唇ヘルペス、自己免疫疾患のある など
肌質や肌状態によっては、ケア中に痛みやヒリつき、ほてり、赤み、かゆみといった症状がでることがあります。
特に日焼け後や脱毛後など、肌に負担がかかっている状態でピーリングするのはNG。
肌トラブルを悪化させないためにセルフケアは避け、皮ふ科やクリニックで相談してみましょう。
ピーリングとは、肌の古く固い角質をやわらかくすることで取り除くケアのこと。
肌のキメが整って、肌トラブルの改善、透明感やスキンケアの浸透性アップが期待できます。
【ピーリングが効果的な肌トラブル】
- ゴワつき、ガサつき
- 角質肥厚によるくすみ
- シミそばかす
- 乾燥による小ジワ
- 毛穴の角栓つまり、黒ずみ、ザラザラ
- ニキビ肌
- ニキビ跡などの色素沈着
【ピーリングの種類】
- ホームピーリング:自宅でのセルフケア
→通院の手間なく低価格で手軽に試せる - メディカルピーリング:皮ふ科、クリニックでの治療
→医師による診察を受けながら、高い効果と即効性が期待できる
ピーリングで角質を除去して、肌トラブルの根本改善とつるんと素肌を目指しましょう。