脂性肌は体質じゃない!オイリー肌を改善するスキンケアの選び方と洗顔・保湿ケア方法を解説

脂性肌を改善するスキンケアの選び方!原因とステップごとのやり方を詳しく解説

皮脂崩れしやすく、テカリやニキビの悩みが尽きない脂性肌。
間違ったスキンケアや不規則な生活習慣が、脂性肌を招いているかもしれません。

「脂っぽさが気になって、乳液やクリームを控えている」
「テカリを防ぐために、1日に何度も洗顔している」
など、皮脂を取り除きすぎている方は要注意です。

そこでこのページでは、脂性肌を改善するスキンケアの選び方、使い方を紹介。
顏が油っぽくなる原因や皮脂崩れしにくいメイクのやり方も詳しく解説しています。

脂性肌とは?油分が多く、毛穴詰まりやニキビが起きやすい

"ニキビ、赤み… 毛穴、黒ずみ… テカリ、ベタつき…"

そもそも脂性肌とは、皮脂、水分の分泌量が共に多い状態のこと。

いわゆるトラブルのない普通肌は、皮脂と水分のバランスが保たれている状態のことを指します。
脂性肌は油分が多く出すぎてしまうので、顔のテカリや油っぽさが目立つのが特徴です。

また、皮脂で毛穴が詰まりやすく、ニキビや毛穴開きといった肌トラブルを起こしやすいのがネック。

下記のようなトラブルを感じている方は、脂性肌である可能性が高いでしょう。

  • 潤い、弾力はあるがべたつく
  • Tゾーン、頬の毛穴の開きが目立つ
  • 毛穴の黒ずみが目立つ
  • キメが粗い
  • ニキビや赤みがでやすい
  • ファンデーションが崩れやすい

体質的に皮脂量が多い場合もありますが、生活習慣やスキンケアによって脂性肌に傾くことがほとんど。
突然テカリが気になったり、ニキビが増えたりした方は、1度ライフスタイルを見直すことが大切です。

脂性肌(オイリー)になる原因3つ

先述のとおり、脂性肌になる原因は生活習慣やスキンケアである可能性が高いです。

  • 間違ったスキンケア
    →1日2回以上の洗顔、洗顔時にゴシゴシ強くこする
    →拭き取り化粧水、油取り紙の使いすぎ
    →メイクの濃さに合わないクレンジング、洗顔料を使っている
    →毎日のお手入れは化粧水のみ
  • 不規則な生活習慣の乱れ
    →ダイエット、脂っこい食事が多いなどの偏食
    →4時間以下の睡眠、起床就寝時間が不規則
    →心身に強いストレスがある
  • ホルモンバランスの乱れ
    →産後、生理、加齢など

特に多いのが必要以上に皮脂をとりすぎるパターン。
皮脂が少ないと肌が乾燥している勘違いし、過剰に皮脂を分泌することで油っぽくなってしまいます。

特に「ベタつきが気になって洗顔後に化粧水しか使わない」という方は要注意です。
乳液やクリームでフタをしないと、化粧水と一緒に肌の水分が蒸発して肌が乾燥を招きやすくなります。

さらに、不規則な生活習慣も脂性肌を招きかねません。
極端な食事制限や偏食、睡眠不足などは、自律神経を乱して皮脂バランスを崩す原因になります。

また、女性は月の中でホルモンバランスが変化しやすいのでチェックしておきましょう。
特に30代以降の方は、加齢によってホルモンバランスや肌の状態が変化している可能性もあります。

混合肌、インナードライとの違いをチェック

脂性肌と間違えやすい肌タイプに混合肌、インナードライがあります。

混合肌、インナードライ脂性肌
・頬や目じりは乾燥
(部分的にオイリー)
・洗顔後はツッパリ感がある
・全体的にオイリー
・洗顔後ツッパリ感がなく、すぐ皮脂が浮きでる

Tゾーンはテカるのに、頬や目まわりは乾燥を感じるという方は混合肌、インナードライの可能性大。

もともとの水分量が少ないため、肌を守ろうと油分が多くでるタイプです。
見た目は似ているので、脂性肌と間違える方も少なくありません。

脂性肌とはケア方法が変わるので、しっかり見極めることが大切です。

【脂性肌を改善するスキンケア】アイテムの選び方、正しい手順で対策

日頃のスキンケアを見直すことが肌を整える第一歩です。

スキンケアのステップごとに脂性肌にあったアイテムの選び方や方法を解説しているので、チェックしてみてください。

  • クレンジング:こすらずサッパリ落とせるテクスチャーを選ぶ
  • 洗顔:肌悩みや状態に合わせた成分をチェックする
  • 化粧水+乳液:皮脂バランスを整える成分を取り入れる

クレンジング:落とすメイクにあわせてテクスチャーを変える

クレンジングはメイクの濃さや肌の状態に合わせてテクスチャーを変えることが大事です。

脂性肌は油分をさっぱり取り除くオイルが基材となっている、以下の種類が向いています。

オイルしっかりメイク
バームしっかりメイク
→オイルでツッパリ感を感じる方
ジェルしっかり~普通メイク
ミルクナチュラルメイク

(参考:クレンジングの種類と選び方

特にウォータープルーフのようなしっかりメイクの時は、肌負担の少ない油脂系オイルがベター。
オリーブオイルホホバオイルなどの植物オイルは、肌になじみやすくおすすめです。

パウダーやミネラルコスメなど石けんで落ちるような軽いメイクは、マイルドな洗浄力のミルクを選ぶといいでしょう。

脂性肌のクレンジング方法はTゾーンからなじませる

皮脂量が多く角栓が詰まりやすい脂性肌は、メイクをしていなくてもクレンジングをするのがポイント。

"①ポイントメイクを落とす ②クレンジングをとる ③Tゾーンになじませる ④Uゾーンになじませる ⑤目元、口元になじませる ⑥ぬるま湯ですすぐ"
  1. ポイントメイクを落とす
  2. 乾いた手にクレンジングをとる
  3. Tゾーンにクレンジングをのせメイクをなじませる
  4. Uゾーンにクレンジングを広げメイクをなじませる
  5. 目元、口元になじませる
  6. ぬるま湯で洗い流す(35℃)

マスカラやリップなど濃いメイクは、あらかじめポイントリムーバーで落としておくのがおすすめです。
基本的にクレンジングは、乾いた清潔な手にとるとメイクになじみやすくなります。

使用量は500円玉程度の量を目安に、基本的にはパッケージ記載の使用量を守りましょう。
少なすぎると肌を傷めてしまうので、肌につっかっかるようであればクレンジングを足してください。

皮脂の分泌が多いTゾーンからクレンジンをのせ、クルクルなじませながらメイク汚れを浮かすようにしましょう。

メイクがなじんだら35℃程度のぬるま湯で優しく流して終了です。
熱すぎると必要な皮脂まで流してしまい、逆に水では落ちにくいで、ぬるま湯で洗ってください。

基本的に時間をかけすぎると肌に負担がかかるため1分程度で終わらせましょう。

洗顔料:肌の状態で使い分ける

油分が多い脂性肌は、肌の状態ごとに洗顔料を使い分けましょう。

テカリ石けんベース
(石ケン素地、ミリスチン酸、過酸化K、オレイン酸Na)
毛穴・ザラつきAHA
(乳酸、リンゴ酸)
酵素
ニキビ・吹き出物アクネ洗顔
黒ずみクレイ洗顔

ベタつきが気になる場合は、さっぱりした仕上がりの「石けんベース」の洗顔料がおすすめ。
上記の成分を成分表示でチェックするか、パッケージの「さっぱりタイプ」を目印にしてください。

ニキビを防ぎたい方は、有効成分入りのアクネケア商品がベター。
イソプロピルメチルフェノール、グリチルチリン酸配合のものがベターでしょう。

肌のザラつきが気になる場合は、ピーリング効果のあるAHAや酵素といった角質ケア成分をチェックしてみてください。
また毛穴の黒ずみを改善するなら、クレイ洗顔を使うのがおすすめです。

脂性肌の洗顔方法はTゾーンから泡をのせる

脂性肌の方は、基本的にクレンジング後にダブル洗顔をするのがベター。
クレンジングで落とせない皮脂汚れを落とすことで、皮脂バランスを整えましょう。

"①洗顔料を泡立てる ②Tゾーンで泡をころがす ③頬、あごで泡をころがす ④ぬるま湯ですすぐ"
  1. 洗顔料を泡立てる
  2. Tゾーンに泡をのせる
    →泡を転がすように細かくクルクル
  3. 頬、あごに泡をサッと広げる
    →泡を転がすように細かくクルクル
  4. ぬるま湯で洗い流す

まずは少量の水を加えてしっかり洗顔料を泡立てます。
クレイや酵素洗顔など泡立たない洗顔料は、少量水を加えて手のひらで軽く伸ばしてください。

洗顔もクレンジング同様、TゾーンからUゾーンに泡を広げていくのがポイント。
細かくらせんを描きながら。泡のクッションで毛穴の汚れを押し出すイメージで手を動かしましょう。

すすぎの際もゴシゴシせず、少し冷たいと感じるぬるま湯で流します。
直接シャワーを顏に当てず、必ず手のひらに水をすくって30回を目安にしっかり泡を落としてください。

スクラブや角質ケア成分は使用頻度に注意

下記の洗顔料は使い続けていると肌に刺激になることがあります。

  • AHA
  • 酵素
  • スクラブ入り

ザラつきやすいTゾーンやあご先のみに使う、週に2~3回の使用に留めるなど工夫しながら使いましょう。

化粧水、乳液:保湿+皮脂抑制成分で肌バランスを整える

洗顔後は、必ず化粧水、乳液で保湿ケアを徹底しましょう。

水分と油分がアンバランスな脂性肌は、保湿力を高める成分や皮脂分泌を抑える成分を選んでください。

保湿力を高めるコラーゲン
ヒアルロン酸
セラミド
スクワラン
皮脂の分泌を抑えるビタミンC誘導体
ビタミンC
ライスパワーNo.6

(参考:保湿成分を類別に解説!本当に効果のあるおすすめ成分を肌質別にチェック

「化粧水で保湿力を高めてベースを整え、乳液で皮脂が過剰にでないようにフタをして抑える」と使い分け

ベタつきが気になる方は、ジェルタイプなど軽いテクスチャーを選ぶと使いやすいでしょう。

脂性肌の保湿はしっかり肌になじませる

脂性肌を改善するには、保湿ケアで保湿成分をしっかり浸透させることが大切。

"①手のひらに広げる ②顔の外→中心に向かって塗る ③Tゾーン、あごになじませる"
  1. 適量を手に取る
  2. 化粧水を全体に塗り広げる
  3. 両頬を手で覆い、やさしくハンドプレス
  4. Tゾーンをやさしくハンドプレス
コットンで化粧水をつける場合

手に取るとこぼれやすいサラサラした化粧水は、コットンだと使いやすいです。

まずコットンの裏が濡れるまで化粧水をとります。
こすらないようにやさしくパッティングするイメージで顔になじませてください。

化粧水をやさしく全体に塗り広げたら、手のひら全体で顔を包み込みます。
手のぬくもりでふんわりとハンドプレスすると、ベタつきのないしっとり肌に整います。

また特にベタつきが気になる部分は、肌を引き締めてくれる収れん化粧水を使うのもアリ。
収れん化粧水は汗や皮脂分泌を抑制する作用なので、気になる部位にだけ使うようにしましょう

化粧水が肌になじんだら、間を置かずにすぐ乳液をつけます

"①手のひらに広げる ②顔の外→中心に向かって塗る ③Tゾーン、あごになじませる"
  1. 乳液、クリームを手のひら全体に広げる
  2. 顔の外から中心に向かって手をスライド
  3. Tゾーン、顎を手のひらで優しくおさえる

最初につけた部分に多くのるので、テカリやすいTゾーンは最後に手で押さえるようにしてください。

生活習慣を見直して脂性肌改善

脂性肌を改善するにはスキンケアとあわせて日々の生活習慣の見直しも大切です。

ビタミンB2.B6を積極的にとる

ビタミンB2やB6の不足は、皮脂が過剰にでてしまう原因の1つ。

バランスの良い食事を心がけながら、意識的に下記の食材を取り入れてみてください。

ビタミンB2豚、牛、鶏レバー
うなぎ(かば焼き)
カレイ
イワシ
ブリ
さわら
牛乳
モロヘイヤ
納豆
たらこ
卵(全卵)
アボガド
ビタミンB6くろまぐろ
かつお
牛レバー

サバ
鶏むね肉
豚ヒレ肉
さんま鶏ささみ
鶏、豚レバー
玄米
豚もも
肉バナナ

レバーや魚類に多く含まれているので、食材を選ぶときは注目するといいでしょう。
牛レバーはビタミンB2、6ともに含まれ含有量も多く、1度で両方取れるのでおすすめです。

逆に皮脂量を増やしやすい揚げ物やファストフード、スナック菓子は控えましょう。

【おすすめの組み合わせ】

以下の組み合わせはビタミンB2、B6を効率よく取り入れるのにおすすめです。

  • バナナ×牛乳
  • 鶏モモ肉×アボガド
  • まぐろ赤身×焼きのり
  • 鶏ささみ×パルメザンチーズ

献立を立てるときの参考にしてみてください。

睡眠をしっかりとる

脂性肌を改善するには、良質な睡眠をとることがポイントです。
ターンオーバーを整えるだけでなく、疲労を回復させることで美肌を作りやすくします。

  • 就寝3時間前には食事を済ませる
  • 温かい飲み物で眠気を促す
  • 浴槽につかって体を温める
  • リラックスできる音楽を聞く
  • 朝は太陽の光を浴びる

眠気は体温の上り下がりで誘発します。
眠る前に身体をあたためて入眠しやすい状態にすることは、睡眠の質を上げるために有効です。

温かい飲み物はノンカフェインの白湯や生姜湯、カモミールティーを選んでみてください。

加湿する

乾燥した室内をうるおすことは肌のうるおいを保つことに繋がるため、過剰な皮脂分泌に効果的です。

  • タオル、洗濯物を干す
  • 水を入れたコップを置く
  • 霧吹きで水をまく
  • 床を水拭きする

加湿器がなくても濡れたタオルや水を入れたコップなら手軽にできます。
乾燥しやすい時期は霧吹きを手の届くところに置いて、2~3時間置きに部屋にまくのもおすすめです。

食事をするときは牛肉より豚肉、コンビニおやつはゆで卵など意識をむけるといいでしょう。

忙しく睡眠をしっかりとれない方は、睡眠の質を上げることに目を向け、やすらげる環境づくりが大切です。

またいくら脂性肌といえど乾燥は大敵。
余計オイリーになるので、室内の湿度は40~60%を目安に調整してください。

脂性肌向けコスメの選び方

メイクが崩れやすい脂性肌のコスメ選びのコツは以下の3つ。

  • ベース類はオイルカットを選ぶ
  • 皮脂吸収タイプの下地(オイルコントロールベース)を使う
  • パウダータイプのファンデを使う

脂性肌は油分が多いものをのせると崩れやすくなるので、基本的にオイル不使用を選びましょう。
ファンデーションはリキッドよりもパウダータイプの方が皮脂崩れしにくいです。

リキッドが好みの場合は、オイルカット、オイルフリー処方に注目して選ぶとベター。
仕上げにフェイスパウダーを崩れやすいTゾーンにはたいておくと、皮脂崩れ防止になります。

またテカリが気になった時は、油取り紙かティッシュで上からやさしく抑える応急処置をしてみましょう。
夏場は油取り紙、空気が乾燥する冬はティッシュと皮脂の量で使い分けてください。

オイリーな肌を改善するには、正しいスキンケアの見直しが大事。

クレンジングメイクの濃さで選ぶしっかり…オイル、バーム
ジェル…普通
ローション…ナチュラル
洗顔肌の状態で選ぶテカリ…石けんベース
毛穴,ザラツキ…AHA,酵素
ニキビ…アクネ洗顔
黒ずみ…クレイ洗顔
化粧水保湿力を高める

皮脂を抑える
コラーゲン
ヒアルロン酸
セラミド
スクワラン
乳液ビタミンC誘導体
ビタミンC
ライスパワーNo.6

基本的にベタつきのないさっぱりタイプを選ぶと、心地よくケアできます。
ベタつきそう…と避けがちな乳液ですが、脂性肌にとって大事なアイテムなので使ってください。

さらにスキンケアとあわせて生活習慣の見直しをするとベター。
中と外からのダブルアプローチで肌を整えていきましょう。