肌バリア機能は肌悩みの原因に直結!美肌に導く化粧水、乳液の選び方を紹介

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「美肌には肌のバリア機能が大事」
という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

キメの整った潤いのある肌は、バリア機能が関係しています。

そこで今回はバリア機能の仕組みとバリア機能を高めるスキンケアについて詳しく解説。
繰り返す肌荒れ、乾燥から抜け出せない方はぜひ参考にしてみてください。

バリア機能の低下とは?角質層のうるおいが肌を守る

皮ふのバリア機能とは、乾燥や紫外線から肌を守る機能のことです。

そもそも、皮ふは表皮と真皮の2層構造。
バリア機能は表皮の1番外側にある「角層」に備わっている機能で、下記のような役割があります。

 

肌のバリア機能構造イメージ図
  • 身体に備えている水分の蒸発を防ぐ
  • 紫外線、乾燥など外部刺激から肌内部を守る
  • 異物の侵入を防ぐ

※化学物質、大気汚染物質、ダニ、ハウスダストなど。

バリア機能は、皮ふに水分を蓄えることで保たれています。
手触りがなめならかでキメが整っている肌は、バリア機能が良好なサインです。

逆に、ザラザラして乾燥を感じる場合はバリア機能が低下している証拠。
ニキビやシミなどのトラブルが起きやすく、改善しにくい状態になっています。

バリア機能が低下する原因は、主に生活習慣の乱れやスキンケアです。

  • 生活習慣の乱れ
    →睡眠が足りていない
    (1日4時以下の睡眠、寝つきが悪い)
    →食生活が乱れている
    (過度なダイエット、偏食、暴飲暴食)
    →ストレスを多く抱えている
    →大量の飲酒、喫煙をしている
  • スキンケア不足
    →正しく保湿できていない
    →乳液をつけない
    →日焼け止めの習慣がない
  • 加齢

特に大きく影響しているのは、乾燥や紫外線といった外部刺激による肌ダメージ。
保湿ケアやUVケアが不足していると、肌が乾燥してうるおいをキープできなくなります。

また、加齢によって肌のうるおいを作り出す力や保つ力自体が弱くなるのも一因です。

このように、美肌ケアにはバリア機能を正常に働かせることが欠かせません。

バリア機能を保つには「三大保湿因子」が重要

肌のバリア機能を保つには、三大保湿因子が重要です。

保湿因子とは、角層を構成し、角質のバリア機能を保つ成分のこと。

三大保湿因子イメージ図

大きく「NMF」「細胞間脂質」「皮脂膜」の3つに分けられ、それぞれ役割が異なります。

三大保湿因子の役割
NMF(天然保湿因子)水分を捕まえる

  • アミノ酸(主な成分)
  • PCA-Na
  • 乳酸Na
  • 尿素
細胞間脂質水分を挟み込んで保持する

  • セラミド(約50%)
  • 脂肪酸
  • コレステロ―ル
皮脂水分を閉じ込める

  • トリグリセリド
  • ワックスエステル
  • 遊離脂肪酸
    (パルミチン酸、オレイン酸など)
  • スクワレン
  • ジグリセリド
  • コレステロールエステル
  • コレステロール

NMFは、化粧品から得られる水分や栄養をキャッチする役割。
約半分がアミノ酸で構成され、水分と結合することで「蒸発しにくい水」になります。

細胞間脂質は、肌に蓄えられた水分の蒸発を防ぐ役割。
セラミドを中心とした脂質が何層にも重なり、細胞の隙間を埋めています。

皮脂膜は、皮ふの表面を覆い、保護する役割。
主に紫外線などの外部刺激を防ぐ効果があります。

つまり、バリア機能を健やかに保つには三大保湿因子を補うことが大切です。

肌のバリア機能をサポートするスキンケアの選び方

バリア機能を整えるには、三大保湿因子に近いスキンケアを使うのがポイントです。

化粧水、乳液は、肌のバリア機能を補う水性成分と油性成分で構成されています。
保湿因子に近い成分を選ぶことで、効率的にスキンケアができるでしょう。

「なかなか肌荒れが改善しない」という方は、下記を参考に基礎化粧品を見直してみてください。

  • 化粧水を選ぶポイント
    →水分を与える成分、抱える成分、挟み込む成分が配合されている
  • 乳液を選ぶポイント
    →ヒトの皮脂に近い油性成分が配合されている

化粧水:NMF、細胞間脂質を補う保湿成分を選ぶ

NMF、細胞間脂質を補うには、保湿成分配合の化粧水を選ぶのがベター。

水分を与える成分、抱える成分、挟み込む成分を複数含む化粧品を選ぶと理想的でしょう。

水分を与えるアミノ酸
グリセリン
BG
ピロリドンカルボン酸ナトリウム(PCA-Na)
水分を抱えるコラーゲン
ヒアルロン酸
エラスチン
プロテオグリカン
水分を挟み込むセラミド

特に、グリセリンはヒアルロン酸やコラーゲンと一緒に取り入れるのがおすすめ。
相性のいい水性成分(保湿成分)の保湿効果をアップする効果が期待できます。

迷ったら、NMF、細胞間脂質の主成分であるアミノ酸やセラミド配合のものがいいでしょう。

乳液:皮脂膜を補う油性成分を選ぶ

皮脂膜を補うには、ヒトの皮脂に近い油性成分配合の乳液を選ぶのがおすすめ。

  • シア脂(シアバター)
  • アルガンオイル
  • ホホバオイル
  • 馬油
  • スクワラン

ホホバオイルは、皮脂膜の25%を構成するワックスエステルが主成分。

肌のバリア機能の強化だけでなく、肌のハリや弾力アップ効果も期待できます。
エイジングケア*をしたい方にもおすすめです。
*年齢に合わせたお手入れのこと。

ただしニキビが気になる方は、オレイン酸を含む油性成分を避けるべきでしょう。

  • オレイン酸
  • オリーブ果実油
  • アルガンオイル
  • マカデミア種子油
  • ツバキオイル
  • 馬油 など

ホホバオイルやワセリン、スクワランなどの油性成分がおすすめです。

化粧水は意味がないとは言わせない!スキンケアのポイントをチェック

化粧水や美容液の効果を引き出すには、肌状態に合わせた方法でケアするのが大事。

スキンケア手順
  1. 清潔な手のひらにとる
    化粧水…500円玉(3~4振り)
    乳液…1円玉程度
    クリーム…あずき粒大
  2. 頬→額→鼻→口元、目元の順で内側から外側に向かって塗布
  3. 首は上から下に塗布
  4. 乾燥する部分に重ねずけ

まずはメーカの推奨する量を手に取りましょう。

手のひら全体をやさしく肌に密着させるのがポイントです。
顔の形に添って指を柔らかく曲げて、肌を動かさないように軽く触れます。

乾燥しがちなUゾーンなどは重ね付けするといいでしょう。

また水分をしっかり与えたあとは、うるおいが逃げないようにフタをすることが大事です。
朝も皮脂量に合わせて乳液かクリームを選び、夜より薄めにするなど量を調整してつけましょう。

朝用乳液やクリームにはメイクに響きにくいものや、UVカット機能などがあるので活用すると便利です。

バリア機能を高めるには、化粧水と乳液で水分と油分を適切に補うことが大事です。

【化粧水】

  • アミノ酸(主なうるおい成分)
  • コラーゲン
  • ヒアルロン酸
  • セラミド(主なうるおいを保持する成分)

【乳液】

  • ホホバオイル(ワックスエステル…皮脂膜に似た成分)
  • シア脂
  • アルガンオイル
  • 馬油
  • スクワラン

スキンケアは肌を動かさずに、やさしく塗布するのがポイント。
また、乾燥する部分は重ねづけするなど、肌の状態に合わせて使用量を調整してください。

肌のバリア機能を整えて、ゆらぎのない素肌美人を目指しましょう。

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