20代後半から目立ってくる「たるみ毛穴」。
肌の弾力がなくなることで、皮ふがたるみ、毛穴が引っ張られて楕円形になります。
このたるみ毛穴は、老けた印象を与えかねません。
毛穴の問題と思いがちですが、実は保湿不足や筋力低下といった肌老化が密接に関わっています。
原因にアプローチしないと、たるみ毛穴は改善しづらいのがネックです。
そこで今回は、たるみ毛穴の原因と改善方法を詳しく解説。
スキンケアやエクササイズ、メイクなど、様々な角度でたるみ毛穴ケアを紹介しています。
【この記事の監修者】
美容研究家・美容ライター
上田 麻里 さん
【経歴】
- 読者モデルとして多数の媒体にて活動。美容情報の発信を始める。
- フリーの美容ライターとして独立。50社以上の媒体にて美容記事を執筆、監修。
- 日本化粧品検定協会 コスメコンシェルジュコンテスト金賞受賞
- 美容研究家として活動開始。美容セミナー、メーカータイアップ、商品開発等活動の幅を広げる。
60以上の雑誌やWEBメディアの美容記事を執筆、監修を手掛けられています。
本当に効果のある美容法を理系目線で追求する姿勢から、メーカーや企業からの信頼が厚い美容研究家です。
多数のメーカーとのタイアップやコスメライターの育成にコミットするなど、一歩先を見据えた活動が注目されています。
Contents
たるみ毛穴ができる原因
冒頭の通り、たるみ毛穴の根本的な原因は肌の老化。
経年で受けるダメージによって、毛穴が楕円形に変形することで引き起こされます。
- 紫外線や加齢によるダメージ
→肌のハリを保つ成分が減少する - ストレス過多
→血流が低下しハリを保つ成分が減少する - 表情筋の衰え
→皮膚や脂肪を支える筋肉が弱る
加齢や紫外線によるハリの低下
加齢や紫外線によるハリ不足は、たるみ毛穴の主な原因。
肌のハリを保っているのは、真皮層にあるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸のおかげです。
本来ならこれらの成分は真皮層に均一に存在し、表皮を平坦に支えています。
しかし、真皮層を支える成分は加齢や紫外線の影響で減少。
真皮の弾力が低下することで、表皮を支えられなくなり、たるみに繋がります。
皮ふと一緒に下に引っ張られた毛穴が広がり、たるみ毛穴になるというわけです。
年齢にかかわらず下記に当てはまる方は、紫外線対策が不足している可能性が高いので注意してください。
- 夏以外に紫外線対策をしていない
- レジャーや仕事で強い紫外線を浴びる機会が多い など
ストレスによる血流の低下
ストレスによる血流の低下は、たるみ毛穴が進行しやすくなるといわれています。
食事からとった栄養を肌に届けているのは血管です。
ストレスを受けると、皮ふに張り巡らされている毛細血管が収縮して血流が低下します。
血流と共に運ばれる肌のハリを支える栄養が不足し、毛穴がだらんとゆるんだようになるというわけです。
ストレスを貯めないよう、好きなことをする、身体を動かすなどの工夫が大切です。
表情筋が衰える
表情筋の衰えは、毛穴たるみの原因の1つ。
そもそも肌のハリは、皮ふや脂肪を支える表情筋などにより維持されています。
顔の筋肉を使わないと脂肪がつき、皮ふのたるみと一緒に毛穴が広がるのがたるみ毛穴の原因です。
人は会話をする中で、表情をさまざまに変えて表情筋を使っています。
ただ約30種類以上ある表情筋ですが、7割を使えていないといわれています。
特に「最近人と会話をすることが少なくなった」
「PCやスマホの画面ばかりずっと見ていて、無表情でいることが多い」
という20~30代の方は、表情筋を使えていない可能性が高いでしょう。
シワができないように無表情でいるのも、表情筋が衰えるNG習慣なので注意してください。
プチプラでもOK!たるみ毛穴改善には「スキンケアの見直し」が大切
たるみ毛穴を改善するには、毎日のスキンケアの見直しが大切。
洗顔から保湿ケアまでおすすめの成分をピックアップしたので、チェックしてみてください。
- クレンジングや洗顔料は洗浄力がマイルドなものを選ぶ
- たるみに効果的なレチノール入りのスキンケア化粧品を使う
洗浄力がマイルドなクレンジングと洗顔料を選ぶ
たるみ毛穴を改善するには、保湿成分に注目してクレンジングと洗顔料を選ぶのが重要です。
たるみ毛穴対策に大切なのは、肌にうるおいを与えて水分量を維持すること。
肌の保湿に必要な皮脂を取り過ぎない成分やテクスチャーを選ぶのがポイントです。
【保湿成分】
- セラミド
(角層に存在し、外部刺激から肌を守り水分を蓄える) - ヒアルロン酸
(肌表面の潤いを保つ) - コラーゲン
(肌表面にうるおいのベールを作り、水分をキープする)
【タイプ】
- クレンジング:クリームタイプ、バームタイプ
- 洗顔料:フォームタイプ
【洗浄成分】
アミノ酸系の洗浄成分
クレンジングも洗顔料も、高保湿成分が配合されているものがおすすめ。
肌を摩擦しないテクスチャーを選ぶのもポイントです。
また、人の肌と同じ弱酸性で構成されるアミノ酸系の洗浄成分をチェックするのも欠かせません。
皮脂を洗い流しすぎないマイルドな洗浄力で、乾燥しやすい洗顔後もしっとりと仕上げてくれます。
成分表示をチェックして、「ラウロイル〜」「ココイル〜」と記載されているアイテムを選んでみてください。
レチノールが配合された化粧水や美容液を選ぶ
スキンケアにはレチノール(ビタミンA)が配合された化粧品を使うのがおすすめ。
たるみ毛穴を改善するには、肌のコラーゲンを増やすことが大切です。
レチノールには、コラーゲンやエラスチンの生成をサポートしてくれる働きがあります。
レチノールを含む化粧水や美容液・クリームなどから取り入れてみてください。
ただしレチノール化粧品は高い効果を期待できる分、毎日使うと肌の負担になる可能性があります。
週2日を目安に使い、肌の状態を見ながら使用頻度を増やしていきましょう。
またレチノールは日光で破壊される性質があるので、基本的に夜だけの使用が推奨される夜用商品が多いです。
使用タイミングについては、パッケージを確認しましょう。
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※1 年齢に応じたケアのこと。
※2 トライアルセットを使用した30代以上女性の回答。2021/1/27~2/21(N=21):b.glen調べ。
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40代以降のたるみ毛穴には医療機関での治療もアリ
たるみ毛穴が進行してしまっているなら、医療機器の力を借りるのもおすすめ。
代表的な治療方法には、以下のものがあります。
- フラクショナルレーザー :点状に熱を照射する治療法。熱を真皮層に届けることで、線維芽細胞を活性化し皮ふの再生を促進させる。
(費用目安:1回35,000円程度、期間目安:1ヶ月毎4回以上) - ダーマペン:皮ふに点状の穴を開け、自然治癒力(コラーゲンの生成)を向上させる。
そこから成長因子などを流し込むこともでき、浸透した美容成分がたるんだ肌にアプローチする。
(費用目安:1回15,000円程度、期間目安:2~4週間毎に3~5回) - イントラセル:微小な針を皮ふに注射し、そこからラジオ波を瞬間的に照射することで皮ふのハリを取り戻す。1回でも高い効果が期待できる。
(費用目安:100,000円程度、目安:6週間~3ヶ月ごと2~6回)
治療のやり方や費用、期間を考えて自分が無理なくできる治療方法を試してみてください。
たるみ毛穴を予防する習慣3つもチェック
たるみ毛穴を作らないためには、スキンケアに加えて肌をたるませない予防習慣を続けるのも大切です。
表情筋のトレーニングや紫外線対策など、できることから取り入れてみましょう。
化粧下地から選ぶ!たるみ毛穴をカバーするメイク方法
手っ取り早く毛穴を隠すなら、ベースメイクを工夫するのがポイントです。
メイクアイテムは肌の凹凸を埋める、密着しやすいものを選ぶのがおすすめです。
【ベースメイクアイテム】
- 化粧下地:シリコン入りがおすすめ
- ファンデーション:保湿成分配合のリキッドファンデーションがおすすめ
- 仕上げパウダー:プレストパウダーがおすすめ
【メイクの手順】
- スキンケアで肌にうるおいを与える
- 毛穴の目立つ頬から化粧下地を塗る
(下から上、もしくはポンポンとやさしく叩きこむ) - うるおいのあるリキッドファンデーションを塗る
(化粧下地と同じように塗り、鼻には少量を軽くのせる) - プレストパウダーをはたいて完成
化粧下地を塗るときのポイントは、反対の手でこめかみを持ち上げながら塗ること。
毛穴は下向きに開いているので頬は下から上に向かって塗るのがおすすめです。
鼻は軽くぽんぽんと叩くように塗ることで毛穴をキレイにカバーできます。
ファンデーションも化粧下地と同様に、引っ張りながら塗るのがベター。
プレストパウダーは、顔の中心から外側に向けてブラシやパフを滑らせるように塗ってください。
最後に指先で肌に触れ、べたつくところがなければOKです。
たるみ毛穴の原因は、肌のハリが失われること。
肌がたるむと同時に毛穴も下に引っ張られ、目立つようになります。
たるみ毛穴を改善するには、毎日のスキンケアを見直すことが大切です。
【たるみ毛穴のスキンケア方法をおさらい!】
- うるおいを奪いすぎず、肌への刺激が少ないクレンジングや洗顔料を選ぶ
→高保湿成分「セラミド」「ヒアルロン酸」「コラーゲン」
→アミノ酸系成分「ラウロイル〜」「ココイル〜」と表記されているもの - 毎日のスキンケアに加えて、レチノール入りの基礎化粧品を使う
→コラーゲンやエラスチンの生成を活性化する効果がある
→美容効果が高い分肌への刺激もあるので、使い始めは週2回程度にする
また、日々の生活習慣を見直すこともスキンケアと同じくらい重要。
エクササイズや紫外線対策、睡眠時間の見直しなど、できるところからトライしてください。
レチノール配合の化粧品には、日光の影響を受けにくい、日中に使えるものもあります。
上記のレチノール誘導体は光に対して安定的で分解されにくいといわれています。
朝も使いたい方は使用方法や販売員の方にしっかり確認するといいでしょう。