「毛穴の開きが大きくなってきた」
「小鼻に黒いブツブツが目立つ」
「毛穴がたるんできた」
このように、毛穴トラブルの悩みは尽きないもの。
毛穴が目立つと鏡を見た時に気分が下がるだけでなく、メイクのノリも悪くなるのが厄介です。
そこで今回は、毛穴トラブルの原因と毛穴レスを目指すスキンケア方法を解説。
今すぐ隠したい方に向けて、毛穴をカバーするメイク方法も紹介しています。
毛穴の状態ごとに対策をして、目立たなくしていきましょう!
【この記事の監修者】
美容ライター
西田 彩花 さん
2014年6月「美容薬学検定 1 級」
2015年5月「日本化粧品検定 1 級」、「コスメコンシェルジュ資格」
2017年「第 2 回コスメコンシェルジュコンテスト」金賞受賞
2017年3月「JMA メイクアップアドバイザー検定」
WEB媒体、紙面、アプリにて30社以上の美容記事を数多く手掛ける。
コスメを中心にスキンケアやヘアケア、フレグランス、ネイルなど幅広く執筆。
丁寧で分かりやすく読者に寄り添った記事に定評あり。
美容分野以外にも、ファッション、恋愛、社会問題を扱うなど多方面で活躍中。
Contents
毛穴のタイプ3つ
毛穴開きのタイプは、大きく3種類に分けられます。
まずは毛穴を観察して、自分の毛穴悩みがどのタイプかを把握しておきましょう。
※タップ・クリックで詳細へ移動します。
毛穴の種類 | 毛穴の特徴 |
開き毛穴 | 円形の穴が空いているように見える |
黒ずみ毛穴 | ポツポツと黒い点のように見える |
たるみ毛穴 | 毛穴がしずくのような楕円形に見える 頬を持ち上げると毛穴が目立たなくなる |
開き毛穴
開き毛穴の原因は、主に皮脂の過剰分泌。
下記のような習慣に心当たりがある方は要注意です。
- 紫外線対策をしていない
(日焼け止めクリームを塗る習慣がないなど) - 冷暖房の効いた部屋に長時間滞在する
- 顔を手でゴシゴシと洗う
- 入浴後、保湿クリームを塗らない
肌は水分不足になると、角質層が自己防衛のために硬く、厚くなる性質。
ガサガサとキメが乱れた肌は、摩擦や紫外線などの外部刺激を受けて乾燥を悪化させます。
さらに肌は乾燥を感じると、それを防ぐように皮脂を大量に分泌。
その結果皮脂腺の出口が大きくなり、穴が空いているように見えるようになります。
開き毛穴の改善には、入念な保湿ケアがカギになります。
(関連:顔のテカリが改善しない原因は?正しい防止対策でツルスベ肌を取り戻そう)
黒ずみ毛穴
黒ずみ毛穴が目立つのは、ターンオーバーの乱れが主な原因です。
(参考:肌荒れの原因は「ターンオーバーの乱れ」かも!意味や周期、肌を整えるおすすめケアを解説)
そもそも毛穴の黒ずみは、毛穴に残った角栓の酸化で現れます。
角栓は皮脂や汚れ、老化した角質などが混ざり合ってできる白い塊のこと。
この角栓が空気や紫外線に触れると、酸化して黒い塊に変化します。
また肌をこすったりニキビができたりして毛穴周辺に炎症が起こると、メラニンが蓄積されて黒ずみになることもあるので要注意です。
本来毛穴の汚れは、ターンオーバーによって古い角質と一緒に排出される仕組み。
しかし以下のような習慣がある方は、毛穴に汚れが残ったままになっている可能性が高いです。
- 洗顔・クレンジングでメイクや汚れを落としきれていない
- 紫外線をよく浴びる
(レジャーの趣味があるなど) - 毛穴パックや指先で角質をむりやり取る
特に黒ずみを解消しようとして、毛穴パックをやりすぎている方は要注意。
物理的な刺激も炎症の原因になり、かえって黒ずみが悪化しかねません。
まずは肌に負担のかからない方法で、しっかり汚れを落とすのを心がけるべきでしょう。
たるみ毛穴
たるみ毛穴の主な原因は、加齢や乾燥による肌のたるみ。
肌のハリは、肌の真皮層でコラーゲン線維が弾力を生むことで保たれているもの。
20代後半からコラーゲンが減少して弾力が失われることで、肌が下がりはじめます。
肌のたるみとともに毛穴の形が変形し、楕円形になった毛穴が”たるみ毛穴”です。
30代以降になってから急に毛穴が目立ちはじめたという方は、たるみ毛穴の可能性が高いでしょう。
加齢とともに目立つことが多いですが、乾燥による肌のうるおい不足で肌がたるむこともあります。
開き毛穴や黒ずみ毛穴でないのに毛穴が目立つ若年層の方は、保湿ケアを見直してみましょう。
(参考:20代からたるみ毛穴に要注意!たるんだ毛穴を改善する化粧水や美容液の選び方、予防方法をチェック!)
普段の洗顔・スキンケア方法を見直す
毛穴対策には、普段のスキンケアが何より大切。
きちんとスキンケアをして、毛穴が目立ちにくい土台を作るのが改善のカギです。
1度、洗顔方法とスキンケアアイテムの見直しをしてみましょう。
- 洗顔前に毛穴を正しい洗顔で角質や汚れをしっかりと落とす
- 毛穴の悩み別に、スキンケア化粧品の配合成分を確認する
洗顔で毛穴汚れを落とす
毛穴レスな肌を目指すには、洗顔で角質や汚れをきちんと落とすことからはじめましょう。
- クレンジングをして肌表面の汚れを落とす
- 蒸しタオルで肌を温め、毛穴を開く
- 洗顔料をしっかりと泡立てる
- Tゾーン→Uゾーン→目元、口元の順番に洗う
- 34~36度程度のぬるま湯ですすぐ
- タオルで水分を優しく拭き取る
毛穴汚れを除去するには、クレンジング後に洗顔前に毛穴を開くのがポイント。
蒸しタオルで肌を柔らかくして、汚れを落としやすくしていきましょう。
まず、ハンドタオルを水でぬらして絞り、ラップで包んで電子レンジ(500~600W)で1分温めます。
やけどしないようタオルをほぐし手で温度を確かめてから、2~3分顔に乗せるようにしてください。
肌を温めたら、洗顔料がキメの細かい泡になるまで泡立たせましょう。
弾力のあるもこもこ泡で洗うことで、手が肌にこすれて刺激になるのを防ぐことができます。
洗う順番は、Tゾーン→Uゾーン→目元→口元。
特に皮脂の分泌が多いTゾーン(おでこ、鼻、あご)は、毛穴が広がりやすく汚れが詰まりやすい場所です。
Tゾーンは30秒程度念入りに洗い、皮膚の薄い目元や口元は軽く泡を転がす程度にしましょう。
ぬるま湯でよくすすいだら、顔に泡がついていないか確認してください。
最後にポンポンと顔にあてるように、タオルで水分をやさしくふき取ってください。
肌の刺激になる洗顔方法をしないように心がけるだけで、毛穴開きの悪化を防げるでしょう。
化粧水の配合成分をチェックする
毛穴トラブルの改善には、悩み別に化粧水や乳液を使い分けるのがおすすめです。
原因に合わせて肌を整える成分をチェックしてみましょう。
開き毛穴:高保湿成分がおすすめ
開き毛穴対策には、乾燥を防ぐ高保湿成分がおすすめ。
肌がうるおうことでハリが生まれ、毛穴が目立たなくなります。
以下の保湿成分が配合された化粧水を探してみてください。
- セラミド
(表皮に存在し、外部刺激から肌を守り水分を蓄える) - ヒアルロン酸
(真皮に存在し、肌の潤いを保つ) - コラーゲン
(保水成分のヒアルロン酸を保持し、肌の弾力を保つ) - ビタミンC誘導体
(肌の保湿力を高めて皮脂分泌を抑制する)
黒ずみ毛穴:皮脂やメラニンを抑える成分がオススメ
黒ずみ毛穴のケアは、皮脂やメラニンの抑制が期待できる成分を取り入れましょう。
以下の代表的な成分をチェックしてみてください。
- ビタミンC誘導体
(皮脂の分泌を抑制する) - 甘草エキス
(抗酸化作用が強く、メラニンの生成抑制を期待できる) - コウジ酸
(メラニン色素が黒く変色するのを抑制する)
また、酸化している可能性のある古い化粧水を使わないのも重要。
化粧品や乳液などのスキンケア化粧品の消費期限は、たいてい開封から半年ほどです。
消費期限を過ぎた古い化粧品は酸化した汚れを増やして、黒ずみ毛穴を悪化させかねません。
シワや乾燥を招くことがあるので、化粧水の消費期限をよく確認してみてください。
黒ずみ毛穴のケアには、スクラブ洗顔を試してみるのもよいでしょう。
スクラブは、黒ずみ毛穴の元になる角栓を細かい粒子で取り除いてくれます。
黒ずみが気になりだしたら、週に2、3回程スクラブ洗顔を試してみてください。
たるみ毛穴:ハリを与える成分がおすすめ
コラーゲンの減少などが原因のたるみ毛穴には、肌にハリを与える成分が重要。
肌内部からふっくらさせることで、毛穴の形を整えて目立ちにくくしていきましょう。
- ビタミンC誘導体 (コラーゲン生成をサポートする)
- ナイアシンアミド(コラーゲンやセラミドの生成をサポートする)
- レチノール(コラーゲンやエラスチンの生成をサポートする)
スペシャルケアで目立つ毛穴を改善する
スペシャルケアを取り入れると、毛穴トラブル改善の実感力が期待できます。
週1~2回程度、毎日のスキンケアにプラスしてみてください。
- オリーブマッサージで毛穴の汚れを溶かす
- 酸素洗顔で角栓を分解して落とす
オリーブマッサージを使う方法
肌の乾燥が気になるという方は、オリーブオイルマッサージがおすすめ。
オリーブオイルは人の皮脂に近い性質をもち、余分な皮脂と角質を溶かして除去する効果が期待できます。
肌の上で滑らかにすべるので、手で肌をこすりすぎてしまう心配はありません。
- 蒸しタオルを用意する(濡らしたタオルを電子レンジで1分温めるとできる)
- 顔の上に30秒ほど置いて、毛穴を開く
- 500円玉程度のオリーブオイルを毛穴の上に垂らし、1分放置する
- オリーブオイルを再度手に取り、毛穴をくるくるとマッサージする
- コットンやティッシュで角栓とオリーブオイルを拭き取る
- オリーブオイルが肌に残らないように、しっかりと洗顔する
- 化粧水→美容液→乳液(クリーム)の順番で保湿する
ただし、食用のオリーブオイルをそのまま使うのは絶対にNG。
必ずスキンケア用に精製されたオリーブオイルを使用してください。
酵素洗顔を使う方法
毛穴の汚れが気になる方は、酵素洗顔を使うのがおすすめです。
酵素はタンパク質や脂肪を分解する作用が期待できるので、毛穴に残った皮脂や角栓をしっかり洗えます。
- 蒸しタオルを用意する(濡らしたタオルを電子レンジで1分温めるとできる)
- 顔の上に30秒ほど置いて、毛穴を開く
- 酵素洗顔をしっかりと泡立てる(泡立てネットを使うと時短になる)
- 顔全体に泡をのせ、1分程度なでるように洗う(毛穴が気になるところは念入りに洗う)
- 洗い残しがないように、30回以上ぬるま湯(34~36℃程度)ですすぐ
- 化粧水→美容液→乳液(クリーム)の順番で保湿する
ただし、酵素洗顔の回数は週1~2回程度にしましょう。
洗顔しすぎてしまうと古い角質だけでなく新しい角質まで分解してしまい、肌が傷つきかねません。
酵素洗顔後の肌はデリケートなので、普段以上に保湿ケアをしっかりするように心がけましょう。
今すぐ毛穴を隠すならメイクを駆使する
今すぐ毛穴を隠したいなら、メイクでカバーするのが手っ取り早いでしょう。
目立つ毛穴を整えるには、ベースメイクの選び方が重要です。
- 皮脂吸着パウダーが配合されている化粧下地を選ぶ
- 自分の肌色に合う+柔らかめのコンシーラーを気になるところに塗る
- リキッドファンデーションを塗る
化粧下地は、細かな皮脂吸着パウダーが配合されているものがおすすめ。
パウダーが肌に密着するタイプのものなら、長時間のメイクくずれを防ぎ肌のテカリを抑えてサラサラの状態をキープできるでしょう。
黒ずみ毛穴など、ピンポイントのトーン調整ならコンシーラーが便利です。
自分の肌色と同じトーンで柔らかめのコンシーラーなら、より自然に見えます。
逆に範囲が広いなら、リキッドファンデーションを塗るのがおすすめ。
密着性が高い上に広い範囲を均一に見せてくれるので、毛穴をキレイに隠してくれます。
おでこ→鼻筋→小鼻→あごの順番に、ブラシやパフを滑らして仕上げましょう。
化粧崩れを防止するポイントは、メイク前に毛穴を冷やすこと。
肌の表面が冷えることで、「毛穴が引き締まる」「メイクのノリ・持ちUP」といった効果が期待できます。
肌を冷やすタイミングは、スキンケアの後。
冷蔵庫で冷やしたパックやローションを使ったり、冷やしたタオルを顔に乗せるだけでOKです。
毛穴トラブルを改善するには、まず毛穴が目立つ原因を知ることが大切。
タイプに合わせて化粧品を選ぶことで、毛穴の引き締め効果を期待できます。
また毎日の洗顔で刺激を与えないことも、美肌への近道です。
【目立つ毛穴のタイプ】
- 開き毛穴(肌の乾燥でキメが乱れたり、皮脂の過剰分泌で皮脂腺の出口が大きくなることで穴があく)
→おすすめの化粧水成分「セラミド」「ヒアルロン酸」「コラーゲン」 - 黒ずみ毛穴(毛穴に詰まった角質や皮脂が酸化することで黒く目立つ)
→おすすめの化粧水成分「ビタミンC誘導体」「コウジ酸」「甘草エキス」 - たるみ毛穴(老化現象の1つで、肌のハリを保つコラーゲンが減少することが原因)
→おすすめの化粧水成分「ビタミンC誘導体」「ナイアシンアミド」「レチノール」
【基本の洗顔のやり方】
- 蒸しタオルで肌を温め、毛穴を開く
- クレンジングをして肌表面の汚れを落とす
- 洗顔料をしっかりと泡立てる
- Tゾーン→Uゾーン→目元、口元の順番に洗う
- 34~36度程度のぬるま湯ですすぐ
- タオルで水分を優しく拭き取る
さらに、週1程度でスペシャルケアも取り入れるとより効果的です。
オリーブオイルマッサージや酵素洗顔など、自分の肌の状態を確認しながら試してみてください。