肌への刺激が強い成分まとめ!肌に悪い化粧品を避けたい人必見

肌への刺激が強い成分・肌に悪い成分まとめ

普段何気なく使っている化粧品の成分が本当に安全か知っていますか?

ニキビ肌や敏感肌の人が商品を選ぶ際にまず気になることといえば「その化粧品を使っても肌が荒れることはないか」だと思います。

知らずに肌荒れの原因となる化粧品を使っていた」ということがないようにしたいですよね。

そこで今回は化粧品を選ぶ時に避けるべき成分についてまとめてみました。
商品選びの参考にしてみてください。

【この記事の監修者】

監修者 中野貴光さん

よしクリニック 院長
中野 貴光 先生

幼児期に重度のやけどをし、皮膚移植手術を受けて一命を取り止めたことから形成外科医を志すように。
筑波大学卒業後、東京女子医科大学形成外科に入局。
日本大学医学部形成外科のオープニングスタッフやテキサス大学留学など多くの経験を積む。
2019年6月に「よしクリニック」を開院し、患者に寄り添ったわかりやすい説明と治療で信頼を集める。
また多くのメディアにも掲載されるなど、多方面でも活躍中。

【資格】

  • 日本形成外科学会形成外科専門医
  • 日本熱傷学会熱傷専門医
  • 日本レーザー医学会レーザー専門医
  • 日本手外科学会手外科専門医
  • 日本形成外科学会小児形成外科分野指導医
  • 医学博士

》形成外科・皮膚科・美容皮膚科「よしクリニック」

 

肌への刺激が強い成分!とくに注意すべき成分も紹介

  • 洗浄力をアップさせる
  • 肌なじみをよくさせる
  • 香りをよくさせる

上記のような役割をもつ成分は、使用感、機能性を良くするために配合されますが 、逆に肌にとって悪い影響をもたらす恐れがあります。
まずはこの役割ごとに「刺激が強い成分」をまとめてみました。

特に注意してほしい成分も紹介しているので、参考にしてください。

クレンジングや洗顔料に含まれる合成界面活性剤

特にクレンジングや洗顔料に含まれている「合成界面活性剤」。
洗浄力を高めるために配合される成分ですが、人工的に作られた界面活性剤で、肌への刺激が強いことで有名な成分です。

界面活性剤とは水になじむ部分と油になじむ部分を両方持っていることで、混ざりやすくするもの。
化粧品の成分どうしが分離しないでしっかり混ざってるのは、この成分のおかげです。

刺激が強いのは事実ですが、界面活性剤がないと化粧品は作れないので、多くの商品に入っています。

特に注意してほしい合成界面活性剤4つ

以下、特に気をつけるべき合成界面活性剤を4つ紹介します。

◼︎ラウリル硫酸Na(ナトリウム)

化粧品に使われる合成界面活性剤の中で最も避けるべき成分

洗浄力が強いので、洗いすぎで乾燥させてしまう可能性があります。
また、蛋白変成作用*があるのでキューティクルに対しては剥離性があります。
*タンパク質が壊されること

◼︎ラウレス硫酸Na(ナトリウム)

上述したラウリル硫酸Naを改良したもの。
そのためラウリル硫酸Naよりも刺激はやや弱めです。

敏感肌の人は強い刺激を感じてしまう恐れがあるので、注意してください。

◼︎オルフィン(C14-C16)スルホン酸Na(ナトリウム)

主にラウレス硫酸の代替品として使われています。

高い脱脂力※と刺激性を持つため敏感肌の人にはおすすめできません。
※皮脂を洗い流す力が強いこと。必要な皮脂を落とし、バリア機能の低下につながる。

◼︎パレス-3硫酸Na(ナトリウム)

こちらも脱脂力が高く、肌には刺激となりやすい成分です。

美容液やクリームに含まれる油性成分

油性成分とは文字通り「油」が使われている成分
肌なじみを良くするために、美容液やクリームなどに多く使われています。

特に注意してほしい油性成分2つ

以下の2つの油性成分には注意してください。

◼︎ラノリン

保湿成分としてクリームや、口紅の成分として使用されています。

アレルギー反応を起こすことが多いのもあって、普通のラノリンは最近ではあまり使用されなくなってきました 。
アレルギーを起こしにくくした吸着精製ラノリンというものがありますが、成分表示にはラノリンと書かれている事も多く、判別困難です。

念のため、アレルギー体質の人は避けた方がいいでしょう。

◼︎セタノール

アルコール成分で、セチルアルコールとも呼ばれています。

肌への刺激や毒性はほとんど問題ない成分。
ただこちらもアレルギー反応を起こすことがあるので注意が必要です。

化粧水に多く含まれる水溶性成分

水溶性成分とは化粧品のベースとなっているお水の成分のことです。
特に化粧水には多く入っています。

特に注意してほしい水溶性成分3つ

水溶性成分は、以下の3つに気をつけてください。

◼︎エタノール

化粧水を中心に、清涼剤や溶剤としてとても多く使われています。
ただこれは肌への刺激が強く、肌を乾燥させる作用が強いです。

肌荒れが悪化したり、肌がヒリヒリしたりします。

◼︎PG(プロビレングリコール)

保湿成分として化粧水や美容液を中心に多く使われています。

他の基剤成分との組み合わせで刺激を生じることがあるため、敏感肌の人は注意すべきでしょう。

◼︎DPG(ジプロピレングリコール)

PGと同じく保湿成分です。
市販の安い商品に多く使われています。

刺激が強く目や肌への刺激を感じる人もいるため、DPGが入っている化粧品は使わない方がいいでしょう。

保湿化粧品や美白化粧品に含まれる機能性成分(訴求成分)

機能性成分とは、ニキビケア成分やシワ改善成分、美白成分などのこと。
おそらくみなさんが化粧品を選ぶ際に1番重要視している成分だと思います。

宣伝の売り文句にされることが多いだけあって、肌にやさしいと思われがち。
ただ必ずしもすべてが肌に良いものとは限りません。

特に注意してほしい機能性成分5つ

特に気をつけるべき機能性成分は以下の5つです。

◼︎ハイドロキノン(ヒドロキノン)

メラニンの発生をおさえ、シミを防げるといわれている「ハイドロキノン」。
ニキビ跡やシミのケアによく使われています。

アレルギー性の皮膚炎を起こすことがあるので、使い方には十分に注意しましょう。

◼︎サリチル酸

ピーリングや洗顔料によく使われる成分です。
角質を溶かす作用があり、ニキビケアとしても多くの商品に使われています。

肌のバリア成分が一時的に低下し、乾燥傾向になることがあります。
乾燥するだけでなく、肌がヒリヒリすることもあるので特に注意が必要です。

◼︎レチノール

レチノール(ビタミンA)はニキビケアやシワ対策で使われる成分です。
皮膚の生え替わりが促進されることにより、かゆみや、赤み、皮むけを起こすことがあります

敏感肌の人は少量から注意して使用すべき成分です。

◼︎パパイン

肌の古い角質を分解する作用があり、ピーリング剤によく含まれています。
サリチル酸と同様、角質を溶かす作用があるので、できれば避けたい成分です。

◼︎L-アスコルビン酸2-グルコシド

ビタミンC誘導体の一種で、主に美白成分*として使用されています。
*メラニンの生成を抑制し、シミやソそばかすを防ぐ

通常、ビタミンC自体に白斑を起こす作用はありませんが、L-アスコルビン酸2-グルコシドを使用した化粧品での白斑の報告があります。
できれば他のビタミンC誘導体を使用した物を選びましょう。

UVケア商品に含まれる紫外線吸収剤

UVケア商品に使われる紫外線吸収剤。
紫外線を吸収して化学反応を起こし、影響の小さな熱やエネルギーに変換することで、肌を保護します。

紫外線をカットする力は高いですが、紫外線を吸収するときに肌にチクチクした刺激を感じたり、赤み、湿疹があらわれたりしかねません。
肌に優しいUVケア成分として、酸化チタンや酸化亜鉛などの紫外線散乱剤のみ配合されている物をえらぶのもおすすめです。

特に注意してほしい紫外線吸収剤3つ

以下の3つの紫外線吸収剤が入ってるものは極力使用を控えるべきです。

◼︎メトキシケイヒ酸エチルヘキシル

紫外線を吸収しすぎることで、肌に炎症が起こる恐れがあります。

さらに紫外線を吸収する時に熱を放散するのもメトキシケイヒ酸エチルヘキシルの特徴。
放散された熱は肌の乾燥の原因にもなるので、注意が必要です。

◼︎テレフタリリデンジカンフルスルホン酸 

肌の真皮にまで届くUV-Aを吸収してくれます。
紫外線対策としては優秀ですが、肌への負担は無視できません。

また成分自体がとても不安定で変質しやすいので、配合量の多いものには特に注意しましょう。

◼︎t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン

紫外線吸収剤のなかでは特に多く使用されています。

これまで紹介した成分に比べると、そこまで刺激が強いというわけではありません
ただ紫外線吸収剤であることには変わりにないので、避けられるなら避けるべきです。

化粧品を長持ちさせるための防腐剤

防腐剤は、化粧品が腐らないように長持ちさせるための成分。
たいていの化粧品に含まれていますが、化学製品なので肌によくないものが多いです。

防腐剤は肌をつくるのに必要な細胞を破壊するといわれています。
すぐに肌への影響が出るというわけではありませんが、長期的に考えて使用するのはおすすめできません。

特に注意してほしい防腐剤3つ

以下3つの防腐剤には注意しましょう。

◼︎パラベン

防腐剤として多くの化粧品に使われています。

防腐剤の中でも安全性は高いですが、稀にアレルギーが出る可能性があります。
ホルモンバランスを崩す原因にもなるという説もありますが、明確な根拠はないようです。

心配な方はエチルパラベン、メチルパラベンを選べばほぼ問題ないでしょう。

パラベンフリーは危険なの?

「パラベンフリーは安全」というイメージがありますが、必ずしも肌への刺激が少なくなるというわけではありません

そもそも化粧品を販売するには、未開封で3年間保存できなければなりません。
そのため、防腐剤は欠かせない成分です。

つまり、パラベンの代わりに別の防腐効果のある成分が必要ということ。

複数の成分を組み合わせたり、配合濃度が高くなったりすることで、かえって肌への刺激になる可能性もあります。

「パラベンフリーだから」と用意に選ばず、「どんな防腐剤が入っているか」をチェックしましょう。

◼︎メチルクロロイソチアゾリノン

殺菌力が高い防腐剤。
その分肌への刺激を考えて、配合量はおさえられています。

ただ敏感肌の人は避けたほうがいい成分です。
発がんの危険性もあるといわれています。

◼︎エチルヘキシルグリセリン

エチルヘキシルグリセリンは化粧品に高濃度で配合されている場合があります
配合量が多いと、肌への刺激も強いので十分に注意が必要です。

口紅などのコスメに含まれる合成着色料

ファンデーションや口紅などのコスメに色をつけるために使われているのが合成着色料。
主にタール色素と呼ばれるものが該当します。

これは肌への刺激が強いだけでなく、発がん性もある危険な成分。
またメラニンの生成を活発にするのでシミの原因にもなります。

ちなみに83種類のタール系色素がありますが、できるだけ避けたい成分です。
成分表記の「~色~号」と書かれているものは全てタール系色素なので注意しましょう。

特に注意してほしいタール色素2つ

◼︎赤色202号

口紅の着色料として用いられることが多いですが、特に危険性が高い成分。
アレルギー性の接触性口唇炎や皮ふ炎を起こす可能性があります。

◼︎赤色219号

こちらも危険性が高いとされるタール系色素。

化粧品かぶれや、接触性皮ふ炎を起こした事例もあるそうです。
色素沈着の恐れがあり、避けたいタール色素です。

肌トラブルをなくすためには、肌にやさしい商品を使うことが大前提です。

特に敏感肌の人は、使っている商品に何が使われているかを知ることがとても大切。
刺激の強い成分1つで、肌荒れを起こしてしまうことも珍しくありません。

商品選びの際は、今回の記事を参考にして自分に合った商品を選ぶようにしましょう。