インナードライ肌を改善するスキンケア方法は?選び方、使い方からインナーケアまで詳しく解説

インナードライ肌を改善するスキンケア方法は?選び方、使い方からインナーケアまで詳しく解説

「ベタつきを抑えるケアをしているのに一向に改善されない…」
「肌にカサつきを感じているのに、なぜかテカリがひどい…」

このように乾燥と油っぽさを感じている方は、インナードライかもしれません。

インナードライは脂性肌と間違えやすく、間違ったケアを続けていることもしばしば。

そこでこのページでは、インナードライのスキンケアの選び方や使い方を詳しく解説。
あわせて肌質のセルフチェック方法も紹介しています。

肌の状態がなかなか改善せずお悩みの方は、参考にしてみてください。

インナードライとは?乾燥肌、脂性肌との見分け方

インナードライとは、肌の内側は乾燥しているのに、表面がベタついている状態のこと。

下記に当てはまる方は、インナードライになっている可能性があります。

  • うるおって見えるが、ベースメイクののりが悪い
  • Tゾーンのテカリやメイクの皮脂崩れが気になる
  • フェイスライン、口元がカサつく
  • 肌のキメが粗く、ゴワつきを感じる
  • 化粧水の肌なじみが悪い

本来、肌は角質に水分を蓄えることで健康な状態を保っています。

しかし角質の水分量が不足すると肌が乾燥し、うるおいを補うために皮脂が過剰分泌
余分な皮脂が肌表面のテカリやベタつきにつながるので、一見オイリー肌と間違えがちです。

自分の肌質をチェックする場合は、下記の方法を試してみてください。

【インナードライを見極める肌質チェック診断】

  1. 洗顔
    →通常通り洗顔し、タオルで顔を抑えるようにして水気を取る
  2. 放置
    →夏…10分
    →冬…5分
  3. 肌チェック

カサつく部分とテカる部分の両方があれば、インナードライの可能性が高いといえるでしょう。

インナードライ脂性肌乾燥肌
  • 肌全体がつっぱる
  • 頬、目元、口元にカサつき
  • Tゾーンなど部分的に脂っぽい
  • 肌全体がつっぱる
  • 頬、目元、口元にカサつき
  • ツッパリ感なし
  • 顔全体、Tゾーンが脂っぽい

(関連:肌質診断でスキンケアを改善!乾燥肌・脂性肌・混合肌・敏感肌の見分け方と対処法

インナードライの原因

インナードライになる主な原因は、肌を乾燥させるスキンケアや生活習慣にあります。

  • 間違ったスキンケア
    →洗浄力の強い洗顔料やクレンジングを毎日使う
    →油とり紙たティッシュで頻繁に顔を拭きとる
    →乳液や保湿クリームを塗らない
    →ゴシゴシこする、シャワーを直接当てる
  • 紫外線対策不足
    →夏以外日焼け止めを塗らない
  • 不規則な生活習慣
    →心身に強いストレスを抱えている
    →毎日就寝する時間がバラバラ
    →極端な食事制限、偏食や暴飲暴食

特に多いのが、過剰に皮脂を取りすぎてしまうパターン。

本来、皮脂は肌表面を覆って肌の水分蒸発を防ぐ役割があります。
油とり紙を多用したり、ゴシゴシと洗顔したりしていると、保湿に必要な皮脂が不足しかねません。

また、夏以外に紫外線対策をしていない方も要注意です。

急にベタつきやテカリが気になりだした方は、生活習慣が乱れていないかもチェックしてみてください。

【インナードライを改善するスキンケア】アイテムの選び方や保湿のコツをチェック

インナードライは、皮脂を落としすぎずうるおいを守ることが大切です。

クレンジングや洗顔の選び方や保湿ケアを見直して、肌を健やかな状態に保ちましょう。

  • 洗顔…皮脂を奪いすぎない
    →クレンジング…メイクの濃さに合わせて選ぶ
    →洗顔料…皮脂バランスをコントロールする「アミノ酸系」
  • 保湿…ムラなく水分を与えてフタをする
    →導入液、化粧水、美容液…水分、栄養分を補給
    →乳液、クリーム…フタをして皮脂膜を作る

【クレンジング、洗顔】皮脂を取りすぎないテクスチャーや成分をチェック

インナードライの方は、クレンジングや洗顔料で皮脂を取りすぎないものを選ぶのが大切です。

まずクレンジングは、こすらずメイク汚れをしっかり落とせるテクスチャーを選びましょう。

油脂系オイル
(バーム)
しっかりメイク・ウォータープルーフ
・ティント
・ロングラスティングリキッド
クリームしっかり~普通メイク
ミルクナチュラルメイク・石けん対応
・ミネラルコスメ

(関連:いまさら聞けないクレンジングの種類と選び方!肌質や悩みに合わせるのがおすすめ

油脂系とは、オリーブオイルやアルガンオイルなどの植物油が主成分のオイルのこと。
肌に必要な油分を残しながらしっかりメイクを落とせるので、濃いメイクをする方におすすめです。

クリームは適度な保湿感と洗浄力で、普通メイク向き。
敏感肌の方は、拭き取りタイプのクリームクレンジングをおすすめします。

洗浄力のやさしいミルクタイプは、石けんで落ちるメイクをした日に使うといいでしょう。

洗顔料は皮脂のバランスを整えるアミノ酸系の洗浄成分を選ぶのがおすすめ。
うるおいを守るグリセリン、ヒアルロン酸、セラミドといった保湿成分が配合されているとベターです。

インナードライのクレンジング、洗顔のやり方

肌を守りつつしっかり汚れをオフする手順を覚えましょう。

  1. 適量を手に取る
    →使用方法に記載の量
    →記載がなければ500円玉程度
  2. Tゾーンからクレンジングをなじませる
  3. Uゾーンにクレンジングをなじませる
  4. 少量の水(ぬるま湯~35℃)を加えて乳化
  5. しっかり洗い流す(35℃)
  6. 洗顔料をしっかり泡立てから洗う
コールドクリームの拭き取り方法
  1. クレンジングクリームをなじませる
    →クリームが透明になるまで
  2. ティッシュを顔に張り付け、手のひらで抑える
  3. 1枚目のティッシュをはがす
  4. 油分を吸わせるように顔全体をやさしく拭く

肌ざわりのよいグリセリン、コラーゲン、ヒアルロン酸入りの保湿ティッシュで拭き取ると、よりうるおいを守れます。

クレンジングは肌に摩擦を感じない程度の適量を使うのが大切。
クレンジングを肌にのせていると乾燥しやすくなるので、1分を目安になじませましょう。

皮脂量の多いオデコ、Tゾーンからなじませ、力を抜いてやさしく手をクルクル動かします。
メイクとクレンジングが馴染んだら、少量の水を加えてなじませてください。

肌が白っぽくにごったら、こすらないようにぬるま湯を押し当てて洗い流します。
シャワーを直接顔にあてずに、手に水をためて30回程度洗ってください。

洗顔料はしっかかり泡立てて、TゾーンからUゾーンの順に泡を転がすイメージで手を動かしましょう。
洗い流したらタオルかティッシュをやさしく顔に押し当てて水分を拭き取ります。

(関連:正しいクレンジングのやり方を知って美肌を目指そう!乳化や洗顔方法のポイントを詳しく解説

【保湿ケア】化粧水、乳液の基本ケアにブースターや美容液をプラスする

インナードライを改善するには、基本の保湿ケアにブースターや美容液をプラスするのがおすすめ。

下記を参考に保湿アイテムを見直してみましょう。

導入液、ブースター化粧水の浸透*を助けるザラつき…ローション
ゴワつき…オイル・ミルク
ツッパリ…クリーム・ミルク
化粧水水分を補うヒアルロン酸
セラミド
プラセンタ
プロテオグリカン
美容液水分、栄養を届ける
乳液
(クリーム)
水分、栄養分を閉じこめるスクワラン
セラミド

*浸透…角質層まで

導入液は、肌の状態に合ったテクスチャーを選びましょう。

  • ザラつき…不要な角質を取り除くローションタイプ
  • ゴワつき…肌を柔らかくする乳液・オイルタイプ
  • ツッパリ…角質層に水分の通り道を作り水分を蓄えるミルク・クリームタイプ

(関連:ブースター化粧品の使い方・効果とは?導入化粧水と導入美容液の違い、選び方まで解説!

特に肌状態に悩みがなければ、水分と油分のバランスを整える2層タイプが向いています。

化粧水や美容液は、ヒアルロン酸やセラミドなどの高保湿成分をチェック。
特に「人型セラミド」は、人間の肌にあるセラミドと同じ構造でなじみやすい成分です。

肌の水分蒸発を防ぐ乳液やクリームは、スクワランに注目してみてください。
皮脂膜のように水分を閉じ込めてくれる
ので、乾燥しやすい部分も保湿してくれます。

インナードライの保湿ケアのやり方

洗顔後は肌が乾燥しやすい状態になっているので、できるだけ早く保湿することが大事です。

  1. 導入液
  2. 化粧水
    →2~3回(2、3回目はデコルテまで)
  3. 美容液
  4. 乳液orクリーム

保湿アイテムは、つける量が多いほど保湿効果が高まるわけではありません。
化粧水500玉美容液、乳液は10円玉クリームはパール大3粒を目安にしてください。

保湿アイテムは、特に乾燥を感じる部分からつけていきましょう。
手で温めながら肌全体にムラなく浸透させることがポイントです。

乳液や保湿クリームは軽くタッピングしながらつけると、肌が柔らかくなって保湿効果アップにつながります。
30代以降の方は油性成分の多いクリームを使うのがおすすめです。

生活習慣の見直しで内側からインナードライ予防

インナードライを改善するには、生活習慣を見直して内側から水分、皮脂バランスを整えるのが重要です。

バランスのよい食事

肌に大事な栄養をバランスよくとることで、インナーからもアプローチしましょう。

主食:1主菜1:副菜2を意識するだけでもバランスの良い食事に近づきます。

主食主菜副菜
ごはん
玄米
パン
麺類



大豆製品
野菜
きのこ
海藻

副菜のグループである野菜は不足しやすいので、特に注目して選ぶようにしてください。

またタンパク質はお肉や魚などばかりとっていると油分が多くなってしまいます。
動物性と植物性1:1の割合でとるといいでしょう。

忙しく栄養が取りにくいときは栄養補助食品やサプリメントなどを取り入れながら、上手にコントロールしてください。

質の高い睡眠

睡眠の質を上げることは、ホルモンバランスを整えることに繋がります。

  • 起きたらカーテンを開けて朝日を浴びる
  • 決まった時間に就寝・起床する
  • 眠る1~2時前に湯舟につかる
    →40℃程度のお湯にゆっくりつかる
  • 就寝前はスマホをできるだけ見ない
  • 寝心地のいい寝具を揃える

寝つきが悪い、疲れが取れないという方は、睡眠リズムが崩れて質が低下している可能性があります。
朝はカーテンを開けて朝日を浴びることで、崩れた睡眠リズムをリセットしましょう。

また睡眠時間の長さは、ズレが大きくなればなるほど体内リズムが乱れます。
お休みの日は寝だめ…と、お昼近くまで寝ている方は注意してください。

また風呂上がりに軽いストレッチをすると、質のいい睡眠の後押しとなるでしょう。

こまめな水分補給

体内の水分は汗や尿で排出されるため、1日約1.5リットルの水を補給する必要があります。

一気にたくさんの水を飲むのではなく、こまめにとることが大事。

のどの渇きを感じていなくても時間を決めて水分を取りましょう。
以下のようなタイミングでコップ1杯程度の水を1日6~8回に分けて飲むとベターです。

  • 起床後
  • 通勤で歩いたあと
  • 帰宅後
  • 入浴後
  • 眠る前 など

コーヒーや紅茶などのカフェインは利尿作用があります。
水分がでていきやすくなるので、飲み過ぎに注意してください。

また冬の時期は水分をとらないことが多いので、特に意識を向けましょう。

季節問わず紫外線対策

紫外線はシミだけでなく肌も乾燥させるため、1年を通して肌負担の少ない日焼け止めを塗りましょう。

SPF、PAはシーンによって使い分けることがポイントです。

  • 散歩や買い物などの日常生活
    →SPF10~20、PA++
  • レジャーや炎天下でのスポーツ
    →SPF30~50、PA+++~++++

落とすときに摩擦による負担がかからないように「よくのびる」「石けんで落とせる」ものを選ぶとベターです。
ヒアルロン酸入りなど、高保湿成分が配合されたものを選ぶと、乾燥予防にもなります。

また日差しの強い日は帽子、サングラス、日傘なども併用しながら肌を守りましょう。

空気の乾燥対策

まわりの空気が乾燥すると体内の水分が蒸発するので、部屋の湿度を50~60%に保ちましょう。

加湿器は部屋の広さに合ったものを選ぶことがポイントです。
加湿器の設置が難しい場合は以下の方法で乾燥対策ができます。

  • 塗れたタオル、洗濯物を干す
  • 床を水拭きする
  • 霧吹きで水をまく

広い範囲を加湿するなら濡れたタオルを干すか、床を拭くのがおすすめです。

また人がいる場所をピンポイントで加湿させるなら、水を入れたコップを放置するでも構いません。

肌の改善は継続が大事なので、無理せずできることから始めましょう。

コンビニに寄ったらゆで卵や果物をおやつにする、こまめに水を飲むなど意識を向けるだけでも変わってくるでしょう。

テカりにくいコスメの選び方、使い方

インナードライ肌のメイクは、部分ごとにベースメイクを使い分けるのがポイントです。

  • 下地:ロングラスティング効果のある下地
    →テカリやすい部分は皮脂を吸収する部分用下地
  • ファンデーション:リキッド・クッションファンデを薄く塗る

下地は、サラサラしすぎないテクスチャーの保湿力の高いものを全体に使用します。

試し塗りできれば「しっとり感があるか」「時間がたってもひび割れしないか」を確認するといいでしょう。

保湿力の高い下地を塗ったあとに、皮脂崩れ防止タイプの下地を重ねます。
Tゾーンのテカリやすい部分にのみ使用してください。

ファンデーションは、リキッドやクッションタイプを薄めに塗ると崩れにくいです。

ベタつきやテカリが気になる夏場は、テカる部分に軽くパウダーをはたくとサラリと心地よく過ごせるでしょう。

インナードライを改善するには保湿が大事です。
肌に合ったスキンケアができているか再度確認してみましょう。

  • クレンジング…メイクの濃さで選ぶ
    →油脂系オイル(バーム)…しっかりメイク
    →クリーム…普通メイク
    →ミルク…ナチュラルメイク
  • 洗顔…アミノ酸系
    →グリセリン、ヒアルロン酸、セラミド
  • 保湿…高保湿成分をとどめる
    1,導入液…肌悩みに合わせる
    角質がたまりやすい…ローション
    ゴワつき…ミルク、オイル
    ツッパリ感…クリーム、ミルク
    テカリ…2層タイプ
    2.化粧水、美容液…ヒアルロン酸、セラミド、プラセンタ
    3.乳液(クリーム)…セラミド、スクワラン

こすらず刺激を与えないこと、水分をムラなく与えてフタをすることが大事です。

あわせて生活習慣の改善でインナーからもケアして、整った素肌を手に入れましょう。