「ふと鏡を見ると、肌色がどんよりしている…」
特に30代以降は、肌トラブルがなくてもなんとなく肌の調子が悪いとお悩みの方も多いでしょう。
肌の透明感を取り戻すには、くすみタイプを知って原因に合わせた対策をするのが大切です。
そこでこの記事では、肌くすみを改善するスキンケアやマッサージなどの対策を解説。
あわせて肌くすみをカバーするメイク方法も紹介しています。
根本から肌くすみを改善して、明るい印象を手に入れましょう。
Contents
肌のくすみとは?まずは原因5種類をチェック!
そもそも肌くすみとは、「肌の黄みが増してツヤや透明感が減少した状態」のこと。
ひとえに肌のくすみといっても、原因によって大きく5タイプに分けられます。
くすみタイプ | 肌色 | 特徴 | 原因 |
乾燥くすみ | グレー | 加齢や乾燥で肌のキメが乱れる。
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メラニンくすみ | 茶、黄 | 紫外線や摩擦でメラニン色素※が作られる。 ※紫外線から肌細胞を守るために作られるシミの原因
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血行不良くすみ | 青、黒 | 加齢、疲労、運動不足、睡眠不足で血行が悪くなる。
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角質くすみ | グレー | ターンオーバー※1が遅れて、角質肥厚※2する。
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糖化くすみ | 黄 | タンパク質と糖が体内で結びつく。 →褐色のAGEs(最終糖化生成物)※を作り出す。 ※強い毒性を持ち、老化を進行させる物質
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肌がくすむ原因は大きく分けて、間違ったスキンケアと不規則な生活習慣。
まずスキンケア不足による肌くすみは、肌の乾燥やメラニン色素によって引き起こされます。
肌は乾燥するとターンオーバー※が乱れて、皮ふ表面が凸凹。
※表皮が新しい皮膚細胞と入れ替わる、肌の生まれ変わりのサイクルのこと。
凹んだ部分に陰が落ちたり、古い角質が溜まったりすることで、色ムラや顔色の悪さにつながりかねません。
化粧ノリやカサつきが気になる方は乾燥くすみ、肌のごわつきを感じる方は角質くすみに当てはまるでしょう。
さらに、スキンケア時の摩擦や紫外線対策不足も肌くすみの一因。
シミのもとになるメラニン色素が過剰分泌され、肌色が暗くなるメラニンくすみの可能性が高いです。
次に生活習慣による肌くすみは、血行不良や糖化によって引き起こされます。
実は、毛細血管※を流れる血液の色は肌色に大きく影響。
※表皮の内側にある肌の大部分を占める組織。
血行不良になると血管に詰まった血液が黒くなり、顔色が青くなることでくすんでしまいます。
さらに、食生活の乱れによる肌の糖化にも要注意。
タンパク質と体内の余分な糖質が結びつくことで、肌が黄色くくすみかねません。
ライフスタイルが乱れがちの方は、血行不良くすみや糖化くすみを疑うべきでしょう。
肌のくすみに悩んでいる方は、日々の習慣やケア方法の見直しから始めてみてください。
肌のくすみを改善する原因別ケア方法
肌くすみを改善するには、タイプに合ったケア方法で改善していきましょう。
- 角質肥厚によるくすみ
→クレンジングや洗顔で溜まった角質を除去する - 乾燥によるくすみ
→スキンケアで保湿成分を取り入れる - メラニン色素沈着による茶くすみ
→有効美白成分とUV対策でダメージを防ぐ - 血行不良による青くすみ
→マッサージで血行を促進する - 糖化による黄ぐすみ
→食生活を改善し、肌に必要な栄養をとる
【角質くすみ向け】クレンジングと洗顔で不要な角質を取り除く
古い角質が溜まった角質くすみは、スキンケアで不要な角質を除去するのがおすすめ。
市販の商品を選ぶ際は、下記のアイテムを参考にしてください。
【クレンジング】
- バームタイプ
- オイルタイプ
【洗顔】
- 酵素洗顔
→酵素の力で古い角質を分解する - クレイ入り洗顔
→不要な角質や汚れを吸着する - スクラブ洗顔
→細かい粒で不要な角質を落とす
どれも高い洗浄力で、肌表面に重なった不要な角質をオフしてくれます。
スクラブなどを使用する場合は、刺激の少ない「ゴマージュ」を選ぶのがおすすめ。
ソルトスクラブやシュガースクラブよりも粒が細かく、肌の負担になりにくいです。
肌のゴワつきが改善されにくい場合は、ふき取り化粧水やピーリング剤を取り入れるのもおすすめ。
- AHA
- BHA
- PHA
- パパイン酵素
など、角質を除去する成分が配合されたアイテムをチェックしてみてください。
肌を柔らかくしてくれるので、その後のスキンケア用品をサポートしてくれるでしょう。
ただし、角質ケアは肌への刺激が強いケアです。
週1~2回の使用に留めるなど、ダメージを少なくする工夫をしましょう。
質の良い睡眠をとるのも大切
角質くすみには、十分な睡眠で肌のターンオーバーを整えることも重要です。
就寝時に分泌される成長ホルモンは、皮ふの再生やターンオーバーを整えるのに欠かせません。
決まった時間に起床就寝時刻を整えて、夜は暗い部屋でしっかりと休むのが大切です。
- 午前中に日光を浴びる
- 就寝の3時間前までに食事をすませる
- 湯船にゆっくりつかる
- お風呂上りに軽くストレッチをする
- あたたかい飲み物を飲む
- 就寝前はブルーライトに当たらない(スマホ、PC、TVなど)
- 寝室は電気を消すまたは暗くして寝る
上記を意識して、規則正しい就寝リズムを作るように心がけてみてください。
【乾燥くすみ向け】化粧水、美容液、クリームで保湿する
乾燥くすみを改善するには、正しい手順とアイテムで十分に保湿することが大切。
肌の水分量が上がって色ツヤが良くなり、くすみの原因である凸凹も目立たなくできます。
- 化粧水を手のひらで軽くあたため、適量(500円玉硬貨大)を2回に分けてやさしくなじませる。
→肌がひんやりとしてくれば、しっかりとうるおった目安! - 美容液を手のひらで軽くあたため、メーカー推奨の適量を2~3回に分けて塗る。
- 特に気になる部分に重ねづけしていく。
- 乳液やクリームを乾燥しやすい目元、口元に重ねづけしていく。
乳液やクリームの油分は、スキンケアにフタをする役割。
かならず化粧水や美容液をなじませた後に使用しましょう。
顔だけでなく、アゴ下から首やデコルテまで保湿するのがポイントです。
保湿アイテムは、肌に水分を蓄えられる高保湿成分が含まれているかをチェック。
- ヒアルロン酸
- コラーゲン
- セラミド
- スクワラン
- アミノ酸
時間がない場合は、オールインワンタイプのスキンケアがおすすめ。
1つのアイテムで化粧水、美容液、クリームの役割を果たしてくれます。
効果的な保湿ケアで、肌の乾燥を防ぎましょう。
【メラニン茶くすみ向け】美白成分を取り入れる
メラニンくすみを改善するには、有効成分を取り入れて美白することが重要です。
美白化粧品を選ぶときは、メラニン色素の排出を助ける、生成を抑える成分を選ぶことがポイントです。
特にビタミンC誘導体は配合されている化粧品が多い成分。
刺激や少ないので、敏感肌や乾燥肌の方でも取り入れやすいでしょう。
また、メラニンの生成を防ぐには摩擦に要注意。
クレンジングや洗顔時に肌をこすらないように心がけるのも大切です。
紫外線対策を徹底することも重要
メラニンくすみの改善には、紫外線対策もかかせません。
紫外線は夏場や快晴時だけでなく、くもりの日や冬も降り注いでいます。
日焼け止めは1年中使用するのをおすすめします。
軽い外出や通勤であれば「SPF30」「PA++」程度のものがおすすめ。
夏場には日傘や帽子を併用するなど、UV対策を工夫してみてください。
紫外線対策は、日々のコツコツと積み重ねることが大切です。
【血行不良青くすみ向け】簡単マッサージをする
肌のくすみを改善するには、マッサージで血行を促進するのが効果的です。
- こぶしを作り、反対側のわきの下にはさみこむ(左右10秒ずつ)
- 手を反対側の肩に置き、固定した腕を後ろにまわす(左右3回ずつ)
- 首の前後左右を意識してゆっくりまわす(左右3回ずつ)
- ほほ骨の下を両手の第2関節で少しずつずらしながら押す
- こめかみからフェイスラインに沿って少しずつずらしながら押す
- 耳の下から首筋に沿って少しずつずらしながら押す
- 鎖骨の上にあるくぼみを押す(左右10回ずつ)
フェイスクリームやオイルなどを使用して、肌との摩擦を減らすのがポイント。
マッサージをするときは、肌をこすらないようにやさしく押し込むようにしてください。
マッサージをするタイミングは、身体があたたまっている入浴後がおすすめ。
身体がリラックスしていると、血液の流れが良くなりやすいといわれています。
デスクワークの合間に鎖骨の上にあるくぼみを押すだけでも、血行促進を期待できるでしょう。
毎日のコツコツとした習慣をつけて、できることから始めてみてください。
【糖化黄ぐすみ向け】食べ物を見直す
黄褐色にくすんだ糖化くすみは、食生活を改善して糖質の摂取を減らすことが重要。
下記のような食事を心がけてみてください。
- 砂糖の多いお菓子や甘いジュースは控える
- 主食(米、麺、パンなど)を減らしておかずを増やす
- 緑黄色野菜、きのこ類、海藻類中心のおかずにする
- 野菜から食べ始める
- 早くても20分以上かけてよく噛みながら食べる
- 1日3食しっかり食べ、間食は控える
糖化を予防するには、しいたけ、ひじき、にんじん、小松菜など食物繊維が豊富な食材がおすすめ。
主食を減らして、おかずにたっぷり取り入れるのがベターです。
「20分以上かけてよく噛む」「野菜から食べ始める」など、食事の仕方も心がけましょう。
間食はできるだけ控えるべきですが、どうしても空腹になる場合はナッツ類がおすすめ。
血糖値が上がりにくく、食物繊維やミネラル、ビタミンもバランス良く摂取できます。
また、食後すぐに寝る習慣はNG。
摂取した糖質が1時間以内に消費されなかった場合、体内に蓄積されてしまうと考えられています。
食後は軽いウォーキングなど軽い運動をして、余分な糖質が体内に残らないようにするのがベターです。
黄ぐすみを抑えるためにも、食生活と日々の習慣を変えてみてください。
皮膚科やクリニックでレーザー治療などを受けるのもおすすめ
セルフケアでは改善できない肌くすみには、皮膚科やクリニックでレーザー施術などを受けるのがおすすめ。
くすみタイプに合わせて、下記のような治療を検討してみてください。
- フォトフェイシャル
→レーザーよりも波長域の広い可視光線で、メラニン色素を焦がすようにして体外に排出する
このくすみタイプにおすすめ!:メラニン、角質 - ケミカルピーリング
→グリコール酸で余分な角質や毛穴に詰まった老廃物を溶かし、肌表面をすっきりと整える
このくすみタイプにおすすめ!:メラニン、角質 - イオン導入
→ビタミンCを微弱電流の反発力で深く肌に導入する
このくすみタイプにおすすめ!:乾燥、メラニン、角質 - フェイシャルトリートメント
→保湿クリームを塗って顔筋をほぐし、血流を促す
このくすみタイプにおすすめ!:乾燥、血行不良、角質
レーザーやピーリングは、特に角質タイプとメラニンタイプに効果的な治療といえるでしょう。
くすみだけでなく、ニキビ跡やシミなどの肌悩みの改善も見込めます。
最近では、敏感肌の方も施術が可能なマイルドな処方のものもあります。
専門医やクリニックに相談して、自分に合った治療を探してみましょう。
肌くすみは「化粧下地+ファンデーション」で自然にカバー
改善途中の肌くすみや顔色の悪さをメイクでカバーするときは、肌色をサポートするベースメイクを使うのがポイント。
化粧下地は、肌色の補色※になるコントロールカラー下地を選んでみてください。
※互いの色を最も目立たせる、正反対に位置する色の組み合わせのこと。
くすみタイプ | 下地の色 | 効果 |
黄ぐすみ | パープル | 黄みを抑えて透明感を出す |
青くすみ | ピンク | 血色感をあたえ、顔全体をふっくらとやさしくみせる |
グレーくすみ | イエロー | 自然な肌の色に近づけ、肌を明るくみせる |
ファンデーションは、フェイスラインに合わせた自然な色味がおすすめです。
メイクアイテムを揃えたら、正しい順番で肌をカバーしていきましょう。
- 下地を額、両頬、あごの4か所に分けてのせる。
- 頬、あご、額の順に、顔の中心から外側に向かってのばす。
- 小鼻のわき、目のまわりにのばす。
- 残った下地で鼻筋、首筋も忘れずにのばす。
- くすみが特に気になる部分に下地を少量追加し、修正していく。
- ファンデーションも同様にのばしていく。
- ムラのないよう、何も付いていないスポンジでなじませる。
- 大きめのブラシでフェイスパウダーを軽くのせる。
コントロールカラー下地はパール1粒分が目安。
塗り伸ばしやすいよう、点置きしてからスタートしてください。
厚塗りせず、特に崩れやすい鼻筋や小鼻、目元は薄くのばしてください。
色の差が出てしまわないよう、首筋まで忘れずになじませるのが大切です。
最後にフェイスパウダーをのせることで、より透明感のある仕上がりになるでしょう。
肌くすみが改善するまで、メイクで明るい肌を作りましょう。
色ムラなどスポット的にくすみが気になるなら、コンシーラーをチェック!
コンシーラーとは?必要?肌タイプ別おすすめの選び方と使い方・順番で肌トラブルをカバー!
肌のくすみの原因は「乾燥、メラニン、血行不良、角質、糖化」に大きく分けられます。
根本から改善していくには、原因に合わせた対策をすることが大切です。
- 角質くすみ
→酵素洗顔、ピーリングなどで不要な角質を除去する - 乾燥くすみ
→化粧水、美容液、乳液やクリームで保湿してターンオーバーを整える - メラニンくすみ
→ビタミンC誘導体、ハイドロキノン、レチノールなどを取り入れて美白する - 血行不良くすみ
→マッサージや軽い運動で血行を促進する - 糖化くすみ
→野菜などをバランス良く摂取して糖質を控える
改善途中の肌のくすみは、コントロールカラーとファンデーションを使ってカバーするのも1つの手段。
メイクとスキンケア、生活習慣の改善を併用して、透明感のある肌を目指していきましょう。