「どうやって治せばいいかわからない」という理由で、ついケアを放置しがちな膝の黒ずみ。
実はスキンケアや服の摩擦などちょっとした積み重ねが、膝のくすみを招いているケースがほとんどです。
とはいえ、セルフケアを毎日続ければ膝の黒ずみの改善が期待できます。
このページでは、膝の黒ずみの原因と改善方法について詳しく解説。
膝の黒ずみ悪化を防止する予防策についても紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
【この記事の監修者】
よしクリニック 院長
中野 貴光 先生
幼児期に重度のやけどをし、皮膚移植手術を受けて一命を取り止めたことから形成外科医を志すように。
筑波大学卒業後、東京女子医科大学形成外科に入局。
日本大学医学部形成外科のオープニングスタッフやテキサス大学留学など多くの経験を積む。
2019年6月に「よしクリニック」を開院し、患者に寄り添ったわかりやすい説明と治療で信頼を集める。
また多くのメディアにも掲載されるなど、多方面でも活躍中。
【資格】
- 日本形成外科学会形成外科専門医
- 日本熱傷学会熱傷専門医
- 日本レーザー医学会レーザー専門医
- 日本手外科学会手外科専門医
- 日本形成外科学会小児形成外科分野指導医
- 医学博士
Contents
膝の黒ずみの原因とは?見落としがちなNG習慣
膝が黒ずんでしまう原因は、主に摩擦ダメージや乾燥です。
そもそも膝をはじめとする関節部分は、皮脂腺が少なく乾燥しやすい部分。
膝の乾燥状態が続くと、ターンオーバーが乱れやすくなります。
(参考:肌荒れの原因は「ターンオーバーの乱れ」かも!意味や周期、肌を整えるおすすめケアを解説)
黒ずみのもとであるメラニン色素が沈着した古い角質が蓄積し、くすんだ見た目になってしまうというわけです。
また膝をつく姿勢やぶつけたりすることなどで、外的な刺激も受けやすい部位。
たとえば摩擦や打撲、圧迫などの刺激です。
刺激により炎症が起きることで、メラニン色素の分泌が増え色素沈着を起こします。
下記のような習慣がある方は、膝が黒ずみやすいといえるでしょう。
- 膝の保湿を怠っている
- 膝立ち姿勢になることが多い
- マットを敷かずにエクササイズやヨガをしている
- 入浴時はナイロン製のタオルでゴシゴシと脚を洗っている
- タイトなパンツを履くことが多い
たとえば家の中で物をとる時に膝立ちをすると、体重が膝にかかり強く圧迫されます。
保育士をしている方の膝が黒ずみやすいのは、子どものお世話で膝立ちになる機会が多いからでしょう。
さらにタイトなパンツを履いていたり、入浴時にゴシゴシ洗っていたりすると、服やタオルがこすれて強く刺激を受けてしまいます。
知らず知らずのうちに黒ずみの原因を作っていないか、1度自分の生活を振り返ってみてください。
自宅で簡単!膝の黒ずみを改善するセルフケア
冒頭の通り、膝の黒ずみはセルフケアを続ければ改善が期待できます。
ここからは、自宅で簡単にできるスキンケアを解説していきます。
- 角質除去:ピーリング剤やスクラブで古い角質を除去する
- 保湿ケア:高保湿成分配合のアイテムでターンオーバーを整える
【①角質除去】メラニンを含む古い角質を落とす
膝の表面が固い、ゴワゴワする場合は、スクラブやピーリングで古い角質を落とすのが重要。
メラニン色素を含む古い角質をケアすることで、黒ずみを改善しやすくします。
肌を柔らかくする効果も期待できるので、ターンオーバーを整えるサポートにももってこいです。
角質ケアをするタイミングは入浴時をおすすめします。
✔︎角質ケアのやり方
- お風呂に入って膝を湿らせる
- スクラブまたはピーリング剤を膝にのせ、クルクルとマッサージするように塗り込む
- ぬるま湯でスクラブ、ピーリング剤を洗い流す
- タオルで体を拭き、化粧水やミスト化粧水を膝につける
- ボディークリームで潤いを閉じ込める
角質除去をするときは、膝を曲げてケアするのがポイント。
膝を曲げることで皮ふが伸びて、シワの隙間にもしっかりアプローチできます。
スクラブやピーリングジェルを塗るときは、ゴシゴシとこするのはNG。
くるくると円を描いて、マッサージをするように優しくすり込むのを心がけましょう。
長時間続けると肌に赤みや痛みがでる恐れがあるので、2〜3分程度で短時間で終わらせましょう。
また、スクラブやピーリングを使った後の肌は刺激に対してデリケートな状態。
毎日続けると負担になるので、週1回程度のスペシャルケアとして取り入れましょう。
乾燥によるカサカサ膝は「重曹オイルパック」がおすすめ
膝がカサカサと乾燥している場合は、重曹オイルパックを試してみてください。
皮ふを柔らかくするはたらきによって、古い角質を落としやすくなる効果が期待できます。
- 重曹大さじ1を容器にいれる
- オリーブオイル大さじ2を①の容器にいれて重曹と混ぜる
- 膝にオイルをのせて3〜5分キープ
- ボディーソープで洗い流す
重曹をつかったパックは、オイルを洗い流す必要があるので入浴前にするのがおすすめ。
角質オフのときと同様に、オイルを塗る時は膝を曲げて塗るようにしましょう。
【②保湿ケア】高保湿成分でターンオーバーを整える
膝の黒ずみ改善には、保湿クリームやボディークリームで保湿ケアを徹底するのも欠かせません。
保湿アイテムを選ぶ時は、高保湿成分配合のものをチェックしましょう。
✔︎確認しておきたい保湿成分
- セラミド(高保湿成分)
- ヒアルロン酸(高保湿成分)
- コラーゲン(高保湿成分)
- グリセリン(高保湿成分)
- ヘパリン類似物質(高保湿成分)
- 尿素(角質軟化成分)
上記の成分だけでなく、ひざ専用の保湿クリームをチェックしてみるのもおすすめです。
できるだけこまめに保湿するのが理想的ですが、入浴後のケアにこだわるのがベター。
✔︎保湿ケアのやり方
- 化粧水やミスト化粧水を膝につける
- その上に保湿クリームを少し多めに塗る
- ボディオイルを塗った膝にラップを巻いて10分ほど待つ
- 10分経ったらラップをとる
フェイスケアと同様に化粧水をつけてから、油性の保湿クリームをしっかり塗りましょう。
時間に余裕があるときは、ボディオイルを使ってオイルラップをしてみてください。
乾燥した膝がしっとりと整い、黒ずみ改善のサポートになるでしょう。
美白成分入りの保湿クリームもおすすめ
なかなか改善しない黒ずみには、美白成分配合の保湿クリームがおすすめ。
特に有効成分が配合されたアイテムを選ぶと、美白効果を期待できるでしょう。
- ビタミンC誘導体
- アルブチン
- プラセンタ
- トラネキサム酸
- エラグ酸
- コウジ酸
- リノール酸 など
たとえばビタミンC誘導体はメラニンの生成を抑える作用だけではなく、既にあるメラニン色素の色を薄くする効果があるので、黒ずみ対策にピッタリです。
毎日の行動が大事!膝の黒ずみを予防する方法
膝のくすみを悪化させないためにも、膝に刺激を与える行動を控えるのが大切です。
デニムなど硬い生地のズボンは膝が生地と擦れてしまい、摩擦ダメージで色素沈着を招きやすくなります。
また家の中のちょっとした動作の時に膝立ちしがちですが、膝の皮ふへの負担となるのでできるだけ避ける方がいいでしょう。
さらにお風呂で体を洗う際は、ゴシゴシこすると摩擦が生まれてしまうのでNG。
ボディソープをよく泡立ててやさしく撫でるように洗うのを心がけましょう。
膝は乾燥しやすく可動によって摩擦を受けやすい部分。
色素沈着を起こした膝は、角質ケアや保湿ケアで黒ずみ対策をしてみましょう。
✔︎スクラブ、ピーリングジェルを使った角質ケア方法
- お風呂に入って膝を湿らせる
- スクラブまたはピーリング剤を膝にのせ、クルクルとマッサージするように塗り込む
- ぬるま湯でスクラブを洗い流す
- タオルで体を拭き、化粧水やミスト化粧水を膝につける
- ボディークリームで潤いを閉じ込める
✔︎膝の黒ずみ除去におすすめのボディークリームの成分
- セラミド(高保湿成分)
- ヒアルロン酸(高保湿成分)
- コラーゲン(高保湿成分)
- グリセリン(高保湿成分)
- ヘパリン類似物質(高保湿成分)
- 尿素(角質軟化成分)
- ビタミンC誘導体(美白成分)
- トラネキサム酸(美白成分)
膝のくすみを取るのは大変そうなイメージがありますが、セルフケアを毎日続けることで改善が期待できます。
ただセルフケアで改善しない場合には、深くまでメラニン色素が沈着していることも。
レーザー治療が必要な場合もあります。
膝をくすませない予防習慣も意識して、”美ひざ”を目指してみましょう!