【山本】マイナビ 顔ダニ

 

ニキビや肌荒れは生活習慣や食生活、ストレス、肌に合う化粧水を使ってるか?などいろんな原因があります。

「いろいろ気をつけてるのに、ニキビが全然治らない・・・」という人は、もしかしたらニキビダニが原因かもしれません。

ニキビダニは顔ダニともよばれていて、ほとんどの人の肌に住んでる微生物のこと。

顔にダニが住んでるなんでショックですよね。
「気持ち悪いから今すぐ退治したい!」という人が多いと思います。

ですがニキビダニは肌荒れの原因になる一方で、美肌を保つためになくてはならない存在なんです。

今回はニキビダニと肌の関係についてお話していきます。

そもそもニキビダニってなに?

ニキビダニの画像

なかなか気持ち悪い画像ですが、これがニキビダニの正体。

ニキビダニは肌の毛穴の中に住んでいるダニで、肌の皮脂をエサにしている生き物です。
夜に毛穴の奥から出てきて肌表面の皮脂を食べて生活しています。

皮脂を食べ、肌を弱酸性にしてキレイな肌を保ってくれるので、適度に存在しているぶんには問題ありません。

むしろ肌をキレイな状態にしてくれるイイ虫なんですね。
しかしニキビダニが増えすぎたときは注意しなければいけません。

ニキビダニは肛門がないので、死ぬときに体のなかに溜まっていた有害物質を肌に出します。
こうした有害物質は肌の赤みや肌荒れの原因になってしまいます。

ニキビダニが増えすぎてしまうと、そのぶん死ぬニキビダニも増えますよね。
つまり死んだときに出る有害物質が増えるので、肌に悪いというわけなんです。

ニキビダニがだす有害物質はもちろん、死骸が毛穴にたまってニキビになることもあります

ニキビダニは背中や胸ニキビの原因にもなる

ニキビダニは「顔ダニ」と呼ばれることもありますが、顔以外の肌にも住んでいるんです。
皮脂をエサにしているので、背中や胸といった皮脂の多い部分にもニキビダニは住んでいます。

背中や胸は汚れやすいうえに洗いにくいので、皮脂やよごれがどうしても溜まりやすい部分。

その汚れや皮脂をエサにしてニキビダニが増えるので、ニキビができやすくなってしまいます。

ニキビダニが原因のニキビかどうかの判別法

上述したように、ニキビダニが増えすぎてしまうとニキビの原因になってしまいます。

しかし「ニキビができるほどニキビダニが増えたかどうか」は、皮膚科で顕微鏡を使って調べてもらわないとわからないんですよね。

仮にニキビダニによるニキビだったとしても、ほとんど普通のニキビと変わらないので肉眼では判別できません。
きちんと知りたい人は皮膚科に行くことをオススメします。

ただ「皮膚科に行くのはめんどくさい」「そもそも行く時間がない」という人もいるでしょう。

そんな方のために「こんな生活やスキンケアをしているとニキビダニが増えるよ」という項目をまとめてみました。

長い間ステロイドを使っている

ステロイドは皮膚炎をおさえる薬として有名です。皮膚科で見たことがある人もいるでしょう。

しかしニキビダニ対策として使うのはNGです。
ステロイドは強い薬なので、肌の免疫を弱めてしまうことがあるんですね。

肌の免疫が弱った部分に、ニキビダニが繁殖して肌荒れをおこすことがあるので注意してください。

普段からステロイドを使っていて肌荒れが治らない人はニキビダニが原因の可能性が高いです。

水だけで洗顔をしている

水洗顔という美容方法を聞いたことがある人もいるかもしれません。
洗顔料を使わず、水だけで洗顔するという美容方法です。

このようにSNSでも人気ですが、あまりオススメできません。

というのも確かに水洗顔で汚れは落とせるんですが、常在菌までは落とせません。

ニキビがまったく出来ていない状態ならアリですが、すでにできている場合はすでにニキビダニが繁殖している可能性があります。
ニキビダニは水洗顔だけでは洗い流せないので、治るわけありませんよね。

すでにニキビができている人はきちんと洗顔料を使って顔を洗うようにしてください。
肌の乾燥が気になる人は、うるおい成分が入った洗顔料を使うようにすると、気にならなくなります。

洗顔料を使っていてもNGな洗顔方法

自分ではしっかり洗っているつもりでも、きちんと洗えていない場合があります。
きちんと洗えなかった汚れや皮脂はニキビダニのエサになってしまうので、しっかり洗顔しましょう。

また女性の場合はメイクが落ちきっていないと、それもエサになるのできちんとクレンジングすることが大切。

  • ゴシゴシこするように洗っている
  • 1日に3回以上洗顔している
  • きちんとクレンジングをせずに洗顔している

こうした洗顔は汚れがとれないだけじゃなく肌を痛めてしまい、よけいに皮脂が出ることもあります。
ニキビダニが繁殖しやすい環境をつくってしまっている可能性大です。

免疫力が低下している

健康で免疫のある肌では、ニキビダニによる影響はあまり受けません。

ですが不規則な生活をしていたりして、免疫が落ちているとニキビダニが繁殖しやすくなってしまいます。
また免疫力が下がると、ニキビダニの歯やツメなどの刺激に敏感になってしまうんですね。

ニキビダニが増えやすくなる上に影響も受けやすくなるので注意が必要です。

  • 睡眠不足
  • かたよった食生活
  • 運動不足
  • ストレスフルな生活

これらは免疫力が下がってしまう原因。
不規則な生活は直せるところから、直していくようにしましょう。

肌が乾燥している(乾燥肌)

ニキビダニは皮脂をエサにしているので、「乾燥してれば増えないんじゃないの?」と思うかもしれません。

ですが肌の乾燥と皮脂はじつは密接な関係があるんです。

肌が乾燥すると、肌自身がうるおいを出そうとして皮脂を大量に出します。
大量に出た皮脂はニキビダニのエサになるので、ニキビダニを増やす原因になってしまうんですね。

また皮脂が毛穴をつまらせてニキビの原因になってしまうことも…。

だからきちんと肌を保湿するようにしましょう。

  • お風呂上がりに保湿をしてない
  • クリームや乳液をこするように塗っている
  • うるおい成分が少ない化粧品を使っている

こうしたスキンケアは肌が乾燥する原因です。

あぶらっこいものor甘いもの中心の食生活

ついついあぶらっこい食事や甘いものをたくさん食べていませんか?
あらぶらっこい食べ物や甘いものは皮脂をたくさん出す原因の1つです。

皮脂が増えすぎるとニキビダニがエサにして繁殖してしまいます。
普段の食生活が乱れている自覚がある方は、ニキビダニによるニキビを疑いましょう。

夜更かしが多い生活をしてる

「ついつい夜更かしをしちゃう・・・」という人は要注意。

夜更かしはニキビダニが増える原因です。

夜にきちんと眠らないと、肌のターンオーバーとホルモンバランスが乱れます。

その結果皮脂を過剰にだしてしまうので、ニキビダニが増える原因になってしまうんです。
忙しいとなかなか睡眠時間を確保するのは難しいですが、なるべくたくさん眠るように心がけてくださいね。

ニキビダニによる症状

ニキビダニによるニキビはふつうのニキビとあまり変わりません。

ですがニキビダニ特有の肌荒れもあるので、注意が必要です。

ニキビのような肌荒れ

顔ダニによる肌荒れは、基本的にニキビの症状と似ています。
白ニキビや黒ニキビのような症状ではなく、赤みのあるニキビができるのが特徴です。

また顔ダニが原因のニキビは芯がなく、かゆくなるのも特徴。
赤みがあって少しかゆいニキビであれば、もしかしたら顔ダニが原因の可能性があります。

「ニキビなかなか良くならないなあ~」と悩んでいる人は、皮膚科に行ってみてもらいましょう。
きちんとした皮膚科であれば、顕微鏡でニキビダニをチェックしてもらえます。

肌の赤み(酒さ)

肌の赤みに悩む人は多いと思います。
赤みの原因や種類にもいろいろありますが、「酒さ(しゅさ)」とよばれる赤みはニキビダニが関係してるといわれています。

酒さは名前のとおり、お酒を飲んでるように見える肌の赤みのこと。
ニキビダニがもっている「バチルスオレロニウス菌」という菌が原因の一部です。

スキンケアを気をつけてもなかなか治らない場合、ニキビダニのせいかもしれません。

肌のかゆみ

ニキビダニは夜行性で、人間が寝ている間に顔の上で皮脂を食べたり、脱皮したり死んだりしています。

なので朝はダニの排泄物や死がい、抜けがらなどが顔にたくさん残ってるんです。
ニキビダニが増えると当然、ゴミの数も多くなりますよね。

こうしたダニのゴミがアレルギー反応を起こして、かゆみが出ることがあります。

肌の乾燥

ニキビダニがたくさん増えると、肌に必要な皮脂まで食べられてしまうので乾燥しがちになります。

肌は乾燥肌になると、肌をうるおそうとして余計に皮脂を出すんです。
するとダニが増えて、また肌が乾燥するという悪循環になってしまうことも…。

急に乾燥肌になったり、脂性肌になったりを繰り返しているひとはニキビダニを疑ってください。

肌の老化

ニキビダニには鋭いツメや口があるので、肌細胞がキズつけられてしまうんです。
そしてキズついた細胞は、老化の原因である活性酸素を発生させます。

なのでニキビダニが多くなると、活性酸素が増えるので老化しやすくなるというわけなんですね。

肌を老化させないためにも、ニキビダニが増えすぎないようにする必要があります。

家でできるニキビダニのケア方法

ニキビダニを確実に治療するには、皮膚科で診てもらうのが確実です。

とはいってもなかなか時間がなかったり、「めんどくさい!」と感じてしまいますよね。
そこで自宅でカンタンに治療する方法についてまとめてみました。

ニキビダニ専用の石鹸を使う

あまり見かけませんが、ニキビダニを退治する石鹸があります。
値段も比較的安く、通販で購入できるものが多いので、一度ためしてみるといいかもしれませんね。

ただこうした石鹸は刺激が強かったり、乾燥してしまうモノが多いです。

  • 1週間に1~3回だけつかう
  • つかったあとは保湿をしっかりする

この2つのポイントを守って使うようにしてみてくださいね。

また顔を洗うときは、もこもこに泡立てた洗顔料で軽くなでるように優しく洗いましょう。

ちなみに顔をきちんと洗うことは大事ですが、洗いすぎはNG。
洗いすぎると肌キズついたり、皮脂がとられすぎて肌が乾燥してしまいます。

洗顔の回数は朝と夜、1日2回程度までにしておきましょう。

きちんと肌を保湿する

上述しましたが、肌が乾燥するとニキビダニのエサである皮脂が大量にでてしまいます。
ニキビダニが増えるだけじゃなくて、ニキビそのものの原因になってしまうことも考えられます。

だから肌をしっかりと保湿することが大切です。

肌の保湿に効果がある成分が入った化粧品を使うようにしましょう。
肌がベタベタするからといって、サッパリ系のスキンケアを使うのはNGです。

  • セラミド
  • コラーゲン
  • ヒアルロン酸
  • エラスチン

これらの成分は肌の保湿に効果があります。
特にニキビ肌用のメーカーが出しているモノは、保湿もしつつ、ニキビも改善してくれるのでオススメですよ。

毎日きちんと保湿をするだけでも、だいぶ違ってくるのできちんと保湿するようにしてくださいね。

枕カバーやシーツをこまめに洗う

「枕カバーとシーツいつ洗ったか覚えてない・・・」という人は要注意。
目にはみえなくても、枕カバーやシーツは雑菌やダニまみれなんです。

カバーやシーツにいるダニは、ニキビダニとは種類の違うイエダニというダニ。

実はイエダニはニキビダニをエサにしています。

だからシーツや枕カバーにいるイエダニをほうっておくと、顔中に集まってくるんです。すごい気持ち悪いですよね…。

イエダニの死骸やフンも、毛穴につまってニキビの原因になってしまうので、きちんと洗濯するようにしましょう。
めんどうでも1週間に1回ぐらいを目安に洗濯することをオススメします。

食生活を見直す

あぶらっこい食事や甘いお菓子はニキビダニのエサである皮脂をたくさんだします。

エサが増えるとニキビダニも増えてしまうので、食生活を見直すことが大切。

唐揚げなどの揚げ物、ケーキやドーナツなどの甘いものはなるべく控えて、野菜や果物をたくさん食べるようにしましょう。

  • 外食に行ったらサラダを頼むようにする
  • ジュースをやめて野菜ジュースに変えてみる
  • おやつを果物にしてみる

こんな感じでちょっと工夫するだけでだいぶ変わってきますよ。

今では普段の食生活で不足しがちなニキビに効く成分がカンタンに摂れる「ニキビサプリ」というものもあります。
気になる人はチェックしてみてください。

きちんとクレンジングをする

ニキビダニは夜行性で、夜に毛穴から出てきて、朝毛穴に帰っていきます。
なのでメイクを残したまま寝てしまうと、メイクの汚れをダニが毛穴に持っていってしまうことになるんです。

そのため毛穴にメイク汚れが溜まって、毛穴の黒ずみや開きの原因に・・・。

なのでメイクをきちんとクレンジングするようにしましょう。
ミルクタイプやクリームタイプのクレンジングなら、保湿もしつつメイクを落としてくれるのでオススメです。

 ニキビダニとうまく共存しよう

ニキビダニは名前も見た目も気持ち悪いですが、肌をキレイにしてくれるいい生き物なんです。
でも増えすぎてしまうと、ニキビや肌荒れ、赤みの原因になってしまいます。

普段の食生活や生活習慣、スキンケアを見直して、増えすぎるのを予防しましょう。